2012年1月31日 (火)

ドボコン

 先週末の日比谷公會堂アーカイブ・カフェに於ける「新蓄音機の會」は何とか、13名お集まり頂き、無事修了。直前になつて、鞄を變へた爲、詳細なメモ用紙を忘れてしまひ、年號であつたり、初演者の名前を忘れてしまつたが、意外と覺へてゐるもので、それらしい解説はできた。

 久し振りにカザルス、セル指揮、チェコ・フィルのドボルジャークのチェロ協奏曲を蓄音機で聽いたが、すぐ横に控えてゐて、椅子に座るのと、立つてゐるのでも音場が違ひ、高い天井の跳ね返る音は立つて聽いてゐた方が録音の含まれたホールの殘響まで手に取るやうに感じることができた。いい演奏である。

 前半に掛けたハイドンの三重奏曲は10吋の78回轉盤2枚4面と短い曲乍ら、出しゃばらず、伴奏に徹してるカザルスの良さが出て、その上でティボーの提琴とコルトーの洋琴が見事に踊る感じが愛らしかった。

 今回は江戸川アーカイブスさんがステレオでデジタル録音してくれた。オペラシティのS席並の臨場感があると、機材の針の振れからも判斷できたとのこと。癖のあるカザルスのチェロの音が心地よく、染み入るやうに響き渡る、素敵な午後となつた。

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2012年1月30日 (月)

繊研新聞

 繊研新聞主催の國内最大、亞細亞でも香港、上海の次ぐ大規模なJFWインターナショナル・ファッション・フェアが東京ビッグサイトであつた。來春を見越した見本市であり、大小樣々な店が出店し、料飲関係とはまるで雰圍氣が違ひ樂しい。

 自分とは直接関係ないのだが、ドイツワインを振る舞ひ宣傳してくれた。勿論、商社がワインを提供してくれたからであつたが、日本ドイツワイン協会連合會が間に入り、實を結んだもの。この寒さ故、折角なので二重回し(マント)を着て行ったら、彼方此方で素敵ですねと聲を掛けられた(笑)。さすが專門家たち、お眼が高い。

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2012年1月27日 (金)

ボヘミアン

 新國でプッチーニの歌劇《ボエーム》を觀る。粟國淳の演出は再演の爲、合唱の動きや場面轉換はより滑らかとなつたが、コンスタンティン・トリンクス指揮、東響は歌ひ手主體の伸びやかな演奏ではなく、今ひとつ訴へて來ない。

 ロドルフォ役のジミン・パクの伊太利語は東洋人の癖なのか、妙に母音が強調された上に演技過剰なので、不自然に見えてしまふ。ミミ役のヴェロニカ・カンジェミはか細く頼りなげな肺病人の感じがよく出てゐる割に、きっちり通る聲で歌ふのが素敵。マルxチェッロ役のアリス・アルギリスは大柄でロドルフォと好對照な感じがよく、ムゼッタ役のアレクサンドラ・ルブチャンスキイも派手な雰圍氣が盛り上げてゐた。但し、全體のアンサムブルは何か物足りなく感じ、感情移入ができず最期の泣けない。
 
 アパルトマンの最上階、天井裏で貧しい乍らも元氣に共同生活をする若者たち、ボヘミアン(ボエーム)の生活感が出て來ないのがとても殘念であつた。初演の時の一體感がなくなつてゐるのに、ブラボーが鳴り響いたのには違和感を感じた。

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2012年1月26日 (木)

和食とドイツワイン

201201241050000020120124105000012012012410500002 自分が企劃することが多い中、お手傳ひもせずに座つてるだけの會食は樂しい。先日、東京ドイツワイン協會の新年會に出席した。

 新宿のやまと「樂」で和食とドイツワインを樂しんだ。泡から辛口白、甘口まで7種。黒葡萄の果汁だけで造る白ワインやピノ・グリ等毛色の變はつたワインが意外と料理に合ふ。


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2012年1月25日 (水)

賀詞交換會

 2012012410390000 レス協と関東支部合同の賀詞交換會が八芳園であつた。毎年2,000組の結婚式を擧げる都内随一の宴會場だが、今回も随分と骨折り頂き、絢爛豪華な食事が並んだ。梶木鮪、伊勢海老、鯛のお造りの舟盛りは特に眼を引いた。食通でもあるレストランオーナーを唸らせるだけあつた。特に觀光業界では随一の出席者數だと云ふ。凡そ150人の内、1/3は招待者。それだけホテルの宴會の質が惡いからか、皆我々の方へ大擧して訪れるので、嬉しい悲鳴。
 驚き、感動のあるおもてなしの心が素晴らしい。見習はないといけない。


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2012年1月24日 (火)

日本テレビ「皇室日記」の取材を受けました。1月29日(日)読​売テレビ5:35~で「明治天皇と日本の夜明け」特集に、すき焼​映像が出ます。但し、店名とか出ませんので、よ~くご覧ください​ね。

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2012年1月23日 (月)

セラミック

 昨夜、齒磨きの後、齒間絲フロストを通してゐて、グイッと引ッ張ッたら、以前直したセラミック齒が二つの割れてしまつた。今朝は急遽、齒醫者へ行き應急処置。丈夫だと聞いてゐたのに參った。

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2012年1月20日 (金)

ポルチーニ

2012011710540000 原宿にウェンディーズが再上陸した。然も、高級化路線で!此処のチリビーンズや四角い肉パテのハンバーガーなど、子供が小さい頃は時折食べに行ったが、段々と味も粗末で、薄汚い店となりがっかりであつただけに期待も大きい。フランクフル中央驛構内にも在り、早朝の場合は此処で買つて、よく列車で食べたことも懐かしい。

 さて、地下に椅子席があるが、注文の際には空いてゐるかどうかも判らず、先に席を取るべきであつたとまごついた。早飯(ファストフード)で、1,280圓フォアグラ・ロッシーニはさすがに高いので遠慮したが、トリュフ&ポルチーニ・グリルチキン(920圓)に挑戰。たっぷりと入つたソースが髭の間に入り、ベタベタとなつてしまひ、かぶりつくのは敢へなく斷念し、プラスチックのナイフ&フォークで頂くことに。鶏胸肉はごく普通で、黒胡椒かと思ふ粒がトリュフの破片なのであらうか、ポルチーニも薄切りも數枚發見。

 山鳥茸は佛蘭西ではセップ、伊太利ではポルチーニと云つて、松茸のやうに天然ものしかなく、珍重されてゐる。 
乾燥させればいい出汁が取れるし、風味もいいので、トリュフほど高くはないものの、茸の王子と云つたところ。そのポルチーニがちょこっと入つてゐるだけでも、狂喜亂舞しさうだが、毎度食べたくなる程の味でもなく、早飯でたまには贅澤としてもいいかな程度。

 家族4人別々に違ふものを頼み、隈無く味見もできた。チリビーンズは挽肉ばかりで、昔と比べて赤隠元豆が少なくて殘念ではあつた。今後の展開に期待。

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2012年1月19日 (木)

櫻鍋

Resizenakae かう寒いと鍋となるのは必然。たまには櫻鍋を食べやうと、久し振りに吉原の中江を訪ねる。

 樽酒をお伴に、馬刺しから、タルタルステーキをまづ食べて、愈鍋である。ロースとバラを注文したが、バラの脂が滅法美味い。普段、脂ぽいものは敬遠してゐるにも拘はらず、これだけはぺろりと食べてしまふ。コラーゲンたっぷり、明日の朝はお肌も綺麗になつてゐるだらう。燒豆腐、白瀧、お麩、牛蒡の笹掻き、占地茸、江戸菜も頼み、幾度もお代はりして、後載せご飯で締め。飽食だと知つてはゐるものの、たらふく食べることがどれだけ氣持ちを落ち着かせることか。

 


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2012年1月18日 (水)

ペトルーシュカ

 管絃樂によるストラヴィンスキイは幾度か聽いたこともあるが、それがバレヱの實演となると稀だ。《ペトルーシュカ》は1988年の2月に確か、瑞西のチューリヒで觀た記憶がある。初めて眼にする《ペトルーシュカ》の、目映いばかりの動きの多い、素晴らしい舞臺であつた。

 今回は「ニジンスキイ・ガラ」のマラーホフの主人公ペトルーシュカはほんたうに生き人形そのものので、悲哀に滿ちた素晴らしいものであつた。廣場で人形遣ひの笛により息を吹き込まれた、道化のペトルーシュカ、踊り子、ムーア人は人前で踊るが、踊り子に片思ひをしたペトルーシュカが迫るがムーア人に追ひ払はれ、つひには殺されてしまふ。廣場の人々はほんたうに人殺しが起きたかと大騒ぎをするが、呼ばれた人形遣ひが手にするのは藁の詰まった人形であり、人形遣ひが歸へる途中、天幕の上では抜け出たペトルーシュカの魂が名殘惜しさうに訴へ掛け、恐れをなした人形遣ひが逃げるところで終はる一幕四場。

 冒頭から腕を棒で押さへ、吊り下げられた人形のやうに高度な技術で足を動かし、また、時折だらんと手を垂らして人形を表現。曲想が變はる度に、そのまま演技となつてゐるので、あの複雑な総譜が非常に親しみ易く感じる。嗚呼、かう云ふ場面を言ひたかつたのかと、一一納得した。

 1911年にバレヱ・リュス(露西亞バレヱ團)により、巴里のシャトレ座で初演された時は大いに沸いたことだらう。今回もマラーホフの踊りは抜きに出てをり、人形と云ふ囚はれのペトルーシュカの哀しみを表現してゐた。フォーキンの振附、ブノワの装置と衣装は現代の我々には古めかしくも感じるが、そこはオリヂナルの良さがあり、露西亞らしさが全面に出てものであつた。かう云ふ舞臺に出會へる機會はなかなかあるものぢゃない。東京シティフィルの演奏はまずまずで、踊り子に合はせた爲、變化に乏しいものの、オブジャニコフの指揮によく附いて行き、生演奏の良さが出てゐた。

 家族4人ともなると、直前の割引切符であつた爲、前から3列上手側に3席、28列21席の後方中央に1席と分かれたが、迫力のある前だと前列の頭が邪魔なのと、舞臺と目線が等しく奥行きが解らず、後方だと全體に見渡せ、然も音の釣り合ひもよかつた。この邊りは好みであらうか。

觀終はつても、不規則な變拍子の旋律が頭を渦巻き、暫くはストラヴィンスキイの魔法に掛かつたまま、マラーホフの殘像を樂しんだ。

 

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