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2006年2月 3日 (金)

ジネット・ヌヴー

Neveu7 偉大な女流提琴家(ヴァイオリニスト)は澤山居りますが、燦然と輝くのはジネット・ヌヴー只一人でせう。若くして飛行機事故で亡くなつた爲、録音數も少なく、薄幸の印象があります。ヴィニャフスキイ・コンクールでオイストラフを抑へて優勝した、彼女の演奏スタイルは確かな技術に裏打ちされた力強さと、繊細さを併せもち、奥深い表現力があります。提琴家の中では一番好きなヌヴーですから、SP盤蒐集にも力が入ります。活動時期が戰前、戰後の數年だけで、一部のライヴとSP盤が殘されてゐるだけなのです。

 彼女の代表的SP盤はフィルハーモニア管絃樂團と入れた、ブラームス(HMV DB6415/19)とシベリウス(HMV DB6244/47)の〈提琴協奏曲〉ですが、録音レベルギリギリなのか、フォルテッシモだと割れてしまふ盤ばかりです。かなり出回つてゐるにも拘はらず、綺麗な盤はなかなか見當たりません。片面5分程度で引繰り返すのが億劫でなければ、復刻CDやLPとは違ふ豐かな音量が樂しめることでせう。

 そして、明日の「蓄音機の會」で掛けるリヒャルト・シュトラウスの〈奏鳴曲(ソナタ)〉HMV DB4663/66となると、戰前の1939年伯林録音だけに、競賣目録でも全然見掛けません。ラヴェルの〈ツィガーヌ〉HMV DB6907/08Aと並んで所謂珍品の部類に入るでせう。復刻CDで聽いても、その確かな足取りと、旋律の歌ひ方が心の奥底にまで訴へて來て、とても國家社會主義勞働黨(ナチス)支配下、伯林での録音だと思ひも寄りません。政治體制に関係なく、素晴らしい録音は殘るものなのですね。自分のSP盤とは云へ、まだ針を落としたことがないので、樂しみです。

 2006年2月4日(土)15時より 「蓄音機の會」 提琴特輯Ⅳ
 ジネット・ヌヴー
 要豫約 會費2,000圓(グラスワイン1杯、おつまみ附)

HMVに幾つか復刻CDとライヴCDが出てゐます。

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コメント

こんばんは。
今日はヌヴーのすばらしい音色をたっぷりと楽しませて頂きました。ワインも大変美味しかったです(家用に一本買いに行こうと思い、近所の店をいくつか探してみましたが、残念ながら置いてないようでした。どこで買えるか教えていただければ幸いです)。

さて、私のブログにリンクを貼らせて頂きましたので、その旨ご報告させていただきます。よろしければ相互リンクをぜひ。

ではまた。

投稿: Tiberius Felix | 2006年2月 5日 (日) 00時59分

 ご堪能頂けとは、嬉しい限りです。ワインはワイン問屋から仕入れるので、まだ市場に出回つてゐないのかも知れません。
 リンクありがたうございます。こちらのサイトも張れるのは調べてみます。まだ、よく理解して居りません…汗

投稿: gramophon | 2006年2月 6日 (月) 11時28分

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