« リンデン・オパー | トップページ | アダージオ »

2006年4月14日 (金)

スカラ座

Scala あとひとつ擧げるなら、維納かミラノになるのですが、まだ入つたことのないミラノ・スカラ座は憧れの歌劇場です。一昨年は工事中で入れず、併設の博物館も移轉してましたから、そちらだけ行つて來ました。スカラ座縁の品々が飾られ、《オテロ》を同名役で初演したタマーニョの大きな胸像が有つたり、蓄音機の蒐集品が有つたり、感慨深かつたです。

 スカラ座と云へば1981年の引っ越し公演が忘れられません。クライバー指揮のヴェルディの《オテロ》とプッチーニの《ボエーム》、兩者共々フランコ・ゼッフィレルリの豪華な演出でした。減り張りの利いたクライバーならではの音樂に、ドミンゴ、フレーニ、當代切つての歌い手が重なり、重厚な舞臺に本場の奥行きを様々と見せ附けられたものです。
 維納國立歌劇場の切符が買へなかつた轍を踏まぬやうに、周到に準備しました。來日公演が發表になつてからすぐにバイトを始め、親に小遣ひの前借りもして、先行豫約を試したり、あらゆる手を尽くして、手に入れた切符でした。まだ、この時は樂屋口で出待ちをすることすら知らず、ピット内の喇叭吹きの實筆著名を貰つて喜んでゐました。その壓倒的な公演に、何時かはミラノでと思ひ乍らもまだ叶つてゐません。

 SP盤では藤原義江さんがミラノへ行つて日本語で録音した喜歌劇《メリー・ウィドウ》より〈高なる調べに〉Nippon Victor 13210が、締まりのない伴奏に日本語が誇らしげに聽こえます。
 お氣に入りのCDはカラスの《ラ・トラヴィアータ》です。1955年、ルキノ・ヴィスコンティの演出、ジュリーニの指揮で、20世紀最高の出來とも云はれる公演の實況録音です。惜しむらくは音が惡いのですが、聽いてゐるうちに全然氣にならなくなります。蓄音機で聽くSP盤のやうな状況になり、カラスのヴィオレッタに心打たれます。



ヴェルディ:椿姫 全曲


Music

ヴェルディ:椿姫 全曲


アーティスト:カラス(マリア),ミラノ・スカラ座合唱団

販売元:東芝EMI

発売日:2002/05/22

Amazon.co.jpで詳細を確認する


|

« リンデン・オパー | トップページ | アダージオ »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/41030/1290316

この記事へのトラックバック一覧です: スカラ座:

« リンデン・オパー | トップページ | アダージオ »