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2006年4月20日 (木)

エロイカ

 ベートーヴェンの交響曲の〈アダージオ〉としては、《第9》の第3樂章〈アダージオ・モルト・エ・カンタービレ〉が心に刻まれます。これは、第4樂章の「歡喜の歌」へ行く前の安らぎとでも言ふのか、一歩留まるところです。併し、交響曲第3番《エロイカ(英雄)》第2樂章も、味はひ深いものです。

 「葬送行進曲」としても知られ、お偉いさんの弔ひでも使はれますが、學生の時に演奏した思ひ出深い曲です。本番は第1樂章で高音のハイCの音がきちんと當り、氣持ちよく第2樂章に移ることができました。但し、録音ではティムパニーに消されて、何だから判らずがっかりしたものです。
 〈アダージオ・アッサイ(非常に緩やかに)〉と云ふ指示通り、嚴かに彈かねばなりません。かと言つて引き擦るやうでは、足取りが止まるので、それもダメです。展開部へ移ると、力強く明るい調子で進み、打樂器と一緒の動きで喇叭も盛り上げます。頑張り過ぎると音が割れて、指揮者に睨まれますから、ほどほどにしないといけません。ずんずん歩んで行く、力強さと昂揚がいいんですなあ。併し、そのまま突っ走らずで歩みを止めて、仕切直して第三樂章のトリオへ進むのです。

 ウラニアのエロイカとして知られる、フルトヴェングラー指揮、維納フィルの1944年12月19日の實況録音は、LPからCDへの復刻盤も様々あり、情熱的な演奏のひとつの完成形として有名です。SP盤では1947年11月に入れられたHMVDB6741/47Sが、スタジオ録音ではありますが定番としてあります。但し、これは後にオートチェンジャー盤にこの第2樂章冒頭の5枚目分が入らないからと、その面だけ入れ直したものがあり、マトリックス番號が2種あります。もともとの2VH7074-2、そして氣乘りせずにフル編成でないオケで入れ直した2VH7074-5です。聽き比べたことはないのですが、元の方がいい筈ですが、SP盤として貴重なのは實は後者なので、蒐集家としては兩方手元に置いておきたくなります。

 晩年のクナッパーツブッシュなら、もっとおどろおどろしい感じがするのでせうが、1953年12月17日のミュンヘンフィルとの共演は素晴らしいです。遅くなりすぎず、高貴な感じに溢れた名演です。

スタジオ録音 


Music

ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」


アーティスト:フルトヴェングラー(ウィルヘルム)

販売元:東芝EMI

発売日:2002/06/19

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クナッパーツブッシュ大全集 (DVD付)


Music

クナッパーツブッシュ大全集 (DVD付)


アーティスト:クナッパーツブッシュ(ハンス)

販売元:キングレコード

発売日:2006/03/08

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