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2006年6月 6日 (火)

食品添加物

 普段なにげに食べてゐる袋詰め食品は、大量に作る爲安くて氣輕に買ふことができます。6月の『ベルラン通信』でも取り上げたのですが、その分色々な藥材が使はれて、最も廉價で簡單に作る方法が選ばれてゐます。効率優先ですから、安全や健康は二の次です。勿論、法律に則つた食品添加物の使用量以下しか使はれてゐません。併し、所詮は實驗用動物がこの量で死んだので、人間の體重の量にするとこれ位と云ふところで最大使用量が決まつてゐるさうです。

 食品添加物の商社で日本一のセールスを誇つた人が、自分が賣つてゐたものは家族に食べさせたくないものであつたことに気附き、安全な食品に就いて書いた 阿部司著 『食品の裏側』 東洋経済新報社 を讀むと、結構恐ろしい現實に目をやらねばなりません。

 「白い粉」だけでとんこつスープができる事實を知つてからは、袋詰め食品の裏側に記された「内容」を氣にするやうになりました。大手製造業者だから、大きなスーパーマーケットで賣られてゐるから、とそれだけで安心してゐませんか。添加物だけが惡い譯ぢゃありません。昔からある膨らし粉(ベーキングパウダー)やお豆腐に使ふ「ニガリ」なども添加物ですから、全部を否定はしてゐません。現代社會に生きる以上、時間と手間より便利を取る時は結構あるものです。

 朝早く起きて出掛ける時に、暗いうちから起きて辨當を作れとはとてもかみさんに言へるもんぢゃありません。途中、コンビニでサンドヰッチやおにぎりでも買へば、家庭も圓滿です。それと、純米酒でないと本當の酒ではないやうな書き方もされてゐますが、これは明らかに間違ひです。

 酒粕から焼酎を造り、それを醸造用アルコールとして僅かに純米酒に添加すると酒が旨くなると云ふ古式に則つた醸造方法「本醸造」があるからです。確かに、戰時中は目一杯アルコールを添加して増量を圖つたこともあるでせうが、戰後60年、未だに全醸造所がそんな造り方をしてるやうに目の敵にしては氣の毒です。癖が強くて飲み難い純米酒を、炭素濾過して味も香りも失せたにも拘はらず「純米酒」と云ふ表示だけを信じて本物だと稱する方がおかしいのです。大手醸造所は既に米ではなく、糠(ヌカ)からも酒造りをしてゐるのですから、そちらの方がどうかと思ひます。

 昔乍らの方法で造る醤油にしろ、味醂にしろ、皆高いです。新橋の店の近くに德嶋縣と香川縣の物産を賣る店がありますが、此処には色々な「饂飩(ウドン)」があります。高いもの程「小麦粉、塩、水」だけが原料ですが、安いものは「酒精」「増粘多糖材」だとか添加物がどんどん増えて來ます。勿論、安いものほど日持ちもしますが、よくわからない添加物を恐ろしいと感じるのは、きっとこの本を讀んだ方々だけでせう。

 毎日口に入れるものだからこそ、氣を附けたいものです!如何でせうか。




食品の裏側―みんな大好きな食品添加物


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食品の裏側―みんな大好きな食品添加物


著者:安部 司

販売元:東洋経済新報社

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