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2006年9月12日 (火)

オイレ

Eule1 バイロイトへ行つて、ここを訪ねなければワーグナー好きだと云へないやうな超有名なレストラン「オイレ(Eule)」が在ります。表通りから一歩入つた路地に在る爲、外から見たら只の白壁の飲食店でしかありません。併し、此処はリヒャルト・ワーグナー自身も食べに來たこともある地元オーバー・フランケン料理の老舗として知られ、多くの歌手や指揮者たちが訪れた記念に實筆サイン入り寫眞や漫畫を置いて行つたので、それらが壁一面を覆ひ尽くし、ファンには堪らない所です。會話が途切れた際にふと顔を上げれば、往年の名歌手や指揮者に逢へるのです。

 晝食も營業してゐますが、ここは慣例に從がひ豫約をして樂劇のはねた後に伺ひたいものです。祝祭劇場から、ゆっくり下りて來て、舊市街を上がると既に23時を回りますので、せいぜい一皿主菜を註文すればそれで充分でせう。献立は特に目立つものはなく、ごく普通の地元料理を中心に獨逸の一般的な料理が揃へられてをり、フランケンワインや麦酒も豐富に有ります。

 たまたま、《和蘭人》の後、駄目で元々だと開き直つて這入つてみると、案の定殆どの卓子に豫約札が置いてありましたが、唯一二人掛けの席がぽつねんとひとつ空いてゐたので、運良く座ることができました。然も、頭上には私の好きな指揮者ハンス・クナッパーツブッシュとその上にはヴィルヘルム・フルトヴェングラーの風刺畫(カリカチュア)が掛けてあり、其処にもちゃんとご本人のサインが入つてゐました。初めて體驗したバイロイトの音響に昂奮醒めやらぬ間、話すにはもって來いの店です。

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