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2006年10月23日 (月)

オルタ湖

 さて、今週から「北西伊太利紀行」の報告を致しませう。思ひ出すままに行つた先々のことを書いてみます。

 マルペンサ空港到着後、早速み向かつたのはオルタ湖畔の村、ペタネスコに在るホテル・ジャルディネットです。ここのマダムがピエモンテ州觀光誘致で以前日本に來た際、會議終了後、たまたま父が方向が一緒であつたことから、晝食に誘ひ、それからのご縁と云ふ知り合ひのホテルです。以前來た時に比べ、各部屋は改装され、最新式を通り越した意匠(デザイン)の凝つたモダンな水道栓や蛇口に四苦八苦しました。大きな浴槽にはシャワーの爲の硝子扉が一枚附き、外へ撥ねるの防ぐ筈でしたが隙間があり危うく水浸しに。使ひ勝手より意匠先行しがちな伊太利です。
 その上、朝晩冷え込むのできちんと毛布を掛けて寝たのに寒くて幾度も目が覺めました。緩やかな暖房が夜中に切られたのか、何故だかとても寒くて、重ね着をしたり、外套を掛けたりして、朝起きると、何と窓が開いてゐたのです。カーテンで隠れ閉まつてゐるものと確認しかなつた自分が惡いのですが、うっかりには氣を附けませう。掃除後、新鮮な空氣に入れ替える爲開けて閉めないことが多いと後で聞きました。

Dh000014 伊太利はまだ夏時間を採用してをり、7時になつてやつと明るくなります。湖側の部屋のヴェランダに出ると、真下は湖水で黒い大きな魚は悠々と泳いでゐました。以前は公害で臭くなり工場排水對策をして重金屬は減つたものの、長期間に蓄積された大量のアンモニアがバクテリアにより酸性化し、1985(昭和60)年前後にはpH値3,8~4.3の恐ろしく高い酸性を示しました。それから湖水を中和する爲、石灰を巻いて、現在のやうに工業化以前の水質を恢復したさうです。

 オルタ湖は湖水地方の中でも小さく、南北に凡そ10粁、幅2粁で「緑に包まれた小さな寶石」とも呼ばれてゐます。そこが惡臭漂ふ湖であつたとは想像もできません。湖の中程にサン・ジュリオ嶋が浮かび、多くの觀光客が棧橋から船で渡ります。美しい修道院を見學するさうですが、我々は湖畔に聳ゆる標高401米のサクロ・モンテ(聖なる山)を訪ねました。此処のレストランで料理教室を我々の爲に開いてくれるからです。世界遺産に指定された20もの禮拝堂が點在し、聖フランシスコ(加州の港町桑港と同じ)の生涯を描いた木彫り像が鎮座して、順繰りに訪ねられるやうになつてゐます。此処から眺める景觀は絶景です。

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