« ヴェルモット | トップページ | エリオ・アルターレ »

2006年11月 7日 (火)

コンテルノ・ファンティーノ

 今回最初に訪れたバローロの醸造所は「コンテルノ・ファンティーノ(Conterno Fantino)」です。コンテルノ兄弟とグイド・ファンティーノ氏の三人が1982(昭和57)年に、モンフォルティ・ダルバの丘の上に近代的な醸造所を構へたのが始まりです。彼らが所有する34ヘクタールの畑の内、丘陵の上部は海抜後500米を超える冷涼地なので、晩熟のネッビオーロには適してゐません。それ故、代はりにドルチェット種が植ゑられ、他にバルベーラやシャルドネもあります。

Dh000080 丘を登ると小さな看板があり、來意を傳へると遠隔操作で鐵門が開きます。まだまだ坂を上がる兩側には葡萄畑が續き、天邊に藏はありまあした。煉瓦に蔦の絡まる山吹色の建物の中は恐ろしく綺麗に清掃され、藏の中を順繰りに説明して見せてくれました。ステンレスタンクで醗酵後、バリック(水楢の小樽)で12箇月またはそれ以上熟成させる爲、非常にタンニンが多く、10年後にやっと飲み頃がやって來る感じです。

 普通バローロと云ふと大樽で熟成させた、まろやかで複雑味が買りものですが、これはそんな概念を吹き飛ばす重くてしっかりとした味はひです。試飲室には醸造を擔當してゐる創設者の一人がをり、近所のおじさんたちに囲まれて説明を盛んにしてゐました。ところがその多くの人たちは冷やかしであつたのか、赤ら顔のまま歸へりましたが、もう一方の2人は箱で山程買ひ、車に載せてにこやかに行つてしまひました。我々はと云ふと、今後の旅程を踏まえ、自分の體力とも相談し乍ら買はねばなりません。伊太利では郵便事情が惡いですから、此処から送つたとしても届く保障がありません。その結果、手に持てるだけしか買ふことができません。

Dh000078_1 2002(平成14)年は天候不順であつた爲、個別畑名でワインは造らず、バローロは全て混醸し、逆に通常より質の高いバローロになつてゐました。遠くからわざわざ來たからと他の人には賣らない、個人貯藏庫から以前借りてゐたパルージ(Parussi)畑のバローロ1998(平成10)年ものを用意して下さり、一同感激です。それにしても、とてつもないタンニンは何時頃解けるのでせうかねえ。10年後、若しくは20年後なのでせうか。先を見る樂しみもワインにはあります。

|

« ヴェルモット | トップページ | エリオ・アルターレ »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。