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2006年11月22日 (水)

リストランテ・カルーソー

Caruso_1 グランド・ホテル脇道にも卓子が出してあり、此処で食事が頂けるのが、リストランテ・カルーソー(Bar Ristraonte Caruso)です。外の硝子には本人が自ら描いカルーソーの繪が意匠となり、金文字となつて映えます。1902(明治35)年4月11日、グラモフォン社のフレッド・ガイスバーグが306號室に録音器材を運びサルヴァトーレ・コットーネの伴奏に合はせて、カルーソーは10曲を吹き込みました。これによりレコード普及の切掛となつた大きな出來事です。魂を取られる心配から歌ふ前に必ず十字を切つたと云はれるカルーソーの決心がなければ、レコードは吹き込まれず、カルーソーも大金持ちにはならなかつたことでせう。
 以前、兩親が泊まつた際に仲間のご夫婦がその部屋を宛はれたさうですが、興味もないので「へえ、さうですか」で終はつてしまつたとか。中には小さな額繪が飾られ、解る人には解るやうになつてゐたさうです。

Dh000252 さて我々は連日のご馳走に疲れ果ててゐたので、結局前菜ブッフェとデザートだけを頂きました。新鮮な美しい生野菜、米のサラダ、トマトとモッツァレラ、ムース、牛肉の煮込みにポレンタ、ローストビーフ等、それに生ハムは塊から切り分けてくれます。ナポリ生まれのカルーソーはずんぐりむっくりした身體でしたが、喉を大事にしてゐる爲、暴飲暴食はせず、鶏肉とサラダ程度しか食べなかつたさうです。我々も同じ?さう思つてトマトとモッツァレラを頬張ると、餘計に美味しく感じます。

 カルーソーの死後電氣録音が始まつた爲、彼の吹込は全て喇叭(ラッパ)吹込です。どうしても伴奏が貧弱に聞こえる爲、蓄音機で彼の歌聲を再生し、それに管絃樂が合はせて電氣録音されたSP盤が幾枚が殘つてゐます。それを再度2000(平成12)年に現代の管絃樂團と合はせてデジタル録音も行はれました。蓄音機を持たない人が、今風にカルーソーを聽くには丁度いいのかも知れません。

 今晩の日本放送協會BS2では、20時より衛星映畫劇場でヴィスコンティの《白夜》1957年(107分)が放映されます。



カルーソー2000〜ザ・デジタル・レコーディング


Music

カルーソー2000〜ザ・デジタル・レコーディング


アーティスト:カルーソー(エンリコ)

販売元:BMG JAPAN

発売日:2000/08/23

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