« シャルビューク夫人の肖像 | トップページ | 鷗外 闘う家長 »

2006年12月 5日 (火)

へうげもの

 普段はあまり漫畫は讀まないのですが、これはお勸めです! 現在、週間漫畫雑誌『モーニング』に連載されてゐると云ふ、山田 芳裕著 『へうげもの』1~3巻 講談社。

 「へうげもの」とは剽輕(ひょうげ)た、ふざけた者と云ふ意味ですが、織田信長に仕へ、後に茶人として有名になつた古田織部(フルタ オリベ)の話です。織部焼きや武家風の茶道、織部流の開祖として、歴史上の人物としては名前位は知つては居ましたが、どんな人物であつたか、どんな人生を送ったか知る由もなく、パラパラと頁を開くと、風流や風雅が一番だと信じる「數寄者」故、物に對する執着は凄まじく、千利休に弟子入りしたり、武勲を立て出世は望めないが茶器の複製で落城させたり、ハラハラドキドキでありました。〈流血と裏切りの戰國時代を「物欲」で塗り替える。〉と出版社の論評にもある通り、時代を「物」に囚はれた人物を中心に描くことがとても斬新です。

 最新の歴史研究も反映され、歴史物語としても面白く、何度讀み返しても違ふ發見があります。劇畫調の繪も樂しく、調べたら作者はかなりの腕の者として知られてゐたのですね。

 SP盤や、蓄音機に飛行船關連物に目がない私としては、氣持ちとして重なる部分も多く、全くもつて人ごとではありません。亂世ではありませんが、趣味に没する程の収入はありませんから、仕事や家族との實生活との釣り合ひを圖らねばなりません。當たり前だと思はれるかも知れませんが、結構男連中の中にか、自分の趣味ばかりを優先する輩が多いものです。知人の中には奥さんをほって置いて、趣味の寫眞機やオーディオに嵌り、離縁させられたとか、そんな話も聞きますから、戰國時代の生き方でも現在に通じることは多くあります。



へうげもの 1 (1)


Book

へうげもの 1 (1)


著者:山田 芳裕

販売元:講談社

Amazon.co.jpで詳細を確認する



へうげもの 2 (2)


Book

へうげもの 2 (2)


著者:山田 芳裕

販売元:講談社

Amazon.co.jpで詳細を確認する



へうげもの 3 (3)


Book

へうげもの 3 (3)


著者:山田 芳裕

販売元:講談社

Amazon.co.jpで詳細を確認する


|

« シャルビューク夫人の肖像 | トップページ | 鷗外 闘う家長 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。