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2007年1月16日 (火)

ベト7

 ドラマが終了してもまだ勝手に盛り上がつてゐる《のだめカンタービレ》ですが、學生の頃は他の大學オケから定期演奏會の招待券が回つて來たりした爲、少なくとも月1回以上、ほんたうによくオケの演奏を聞きました。勿論、1年坊主の頃はまだ青山ではなく、完成したばかりの厚木新校舎でしたから、當然諸先輩方が行つてゐた分、自分が3,4年になり、希望者がなければ、率先して行つたものです。

 ドラマ《のだめ》の中で、千秋が初めて振るのが「ベト7」です。私が最初に買つたLPもこの曲でしたから、ベートーヴェンの交響曲の中でも特に馴染みの深い曲です。ベートーヴェンの交響曲第7番と云ふのが面倒だからか、當時から極端に縮めて「ベト7」と呼びますね。3番、5番、9番のやうに表題が附いてゐれば、そちらを使ひます。「英雄」または「エロイカ」、「運命」、「合唱附」と云ふ風にです。ドヴォルザークだとドボ8(ドヴォルザークの交響曲第8番)だとか、ブラ1(ブラームスの交響曲第1番)だとかですね。さうして喋るのが、とても新鮮でした。

 さて、その「ベト7」ですが、千秋は非常に耳がいいので、誰が違ふ音出すかすぐに判つてしまひます。演奏する側からしてみれば、みんなの前で指摘されずとも、自分が一番よく解つてゐるものですので、合奏練習で指摘されるのは嫌なものです。
 學生當時聞きに行った演奏會の中に、N大オケの演奏が忘れられません。合唱指揮や音樂批評で有名な方が指揮してをりました。指揮者ご本人はいたく真面目に振つたのでせうが、緩急を附け過ぎた、滅茶苦茶なテムポで唖然どころか腰を抜かすかと思ふ程でした。専門家なら絶對に拒否されたであらうテムポです。この曲は自然と盛り上がつて終はる曲ですから、特に4樂章は焦らず、煽らず、程良い速度が欲しいところですが、クレッシェンドと共にどんどん早めて、最後は分解寸前ギリギリと云ふ感じでした。學生オケ特有の勢ひがあつたにしても、あれはやりすぎでした。だから、一番印象に殘つてゐます。

 専門家の演奏では、遅いとか、色々批評されたベーム指揮、維納フィルに一番慣れ親しみました。ご紹介するのは傳説化したNHKホールでの實況録畫・録音です。まだ、クラシック音樂そのものを聞き始めた頃ですから、當然行つてゐませんし、最後の來日の追加公演はテレビで見たことをよく覺へてゐます。然も、修學旅行中の廣嶋のホテルでした。同室の奴は呆れて、どっか行ってしまつたのですが、食ひ附くやうにして畫面を見入つたものです。



カール・ベーム ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1975年日本公演


DVD

カール・ベーム ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1975年日本公演


販売元:NHKエンタープライズ

発売日:2006/10/27

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 今はフルトヴェングラー指揮、維納フィルのSP盤(HMV DB21106/10)を探してゐます。たまに競賣に出ますが、盤質がよくないので未だ手元にありません。

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コメント

 この前の蓄音機の会は、季節はずれの休日出勤でお伺いできず、残念でした。
 「のだめ」ではもっぱら両端楽章ばかり流れていましたが、私がベト7で一番好きなのは第二楽章です。
 ご紹介の演奏はまだ聴いたことがありませんが、フルトヴェングラーの味わい深い第二楽章は忘れがたいものがありますね。
 SP入手の暁には、蓄音機の会でのお披露目を楽しみにしています。

投稿: Tiberius Felix | 2007年1月16日 (火) 23時47分

初演でも好評であつたベト7は2楽章だけアンコールされたんですよね。心靜かになるいいところです。
近頃の競賣でとんとお目に掛かりません。手に入つたら、勿論、お聞かせしますよ。

投稿: gramophon | 2007年1月17日 (水) 13時20分

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