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2007年2月 5日 (月)

孰れが上か

 學生の頃、オケの練習が終はつてそのまま飲み會に雪崩れ込み、詰まらないことで論議したものです。饅頭の餡は「漉し餡」と「粒餡」のどちらが美味いかと云ふものです。自分は漉し餡派なので、舌触りが氣にくはないとか、齒に殘る皮は厭だとか、散々相手を貶し、滑らかな舌触りがいいとか、つるりとした喉越しもいいとか、言ふのですが、所詮は主觀なのですから決着が附く譯がありません。孰れにしても同じ「饅頭」であり、それなら白餡はどうかと云ふ奴まで現れて、こんな下らないことに就いて真劍に論議しました。

 それはオケの好き嫌ひにも現れて、歐州系オケ vs 亞米利加系オケ、或ひは伯林フィル vs 維納フィル、維納國立歌劇場 vs ミラノ・スカラ座等だけでなく、最後は演奏者や歌手まで出て來ると、只のファン同士の諍ひのやうで、他から見てると實に莫迦げてゐた筈です。そんな輪に入らず、遠巻きに眺めてゐても「じゃあ、お前はどうなんだ」と尋ねられれば、當然孰れかの側に附くか、全く別ものを持ち出すしかなく、知らず知らずに引き込まれて、酔つた勢ひで大きな聲で主張するだけでした。無意味な割に妙に懐かしものです。

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