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2007年2月20日 (火)

日本での佛蘭西料理

 明治になると西洋人も來日するに持て成す食事がなくて苦勞したらしいのです。我々が海外で惱まされるバター臭さも、それを必要とする人々には鰹出汁の良さなんか判る譯なくて、生魚の刺身や煮魚に閉口して、洋食食べたい病になつたと云ひます。本に最初に本格的な佛蘭西料理を出すやうになつたのは築地ホテルでしたが、何と云つても海外の玄関口となつた神戸や横濱でしか質の高いものに出會ふことはあり得ませんでした。現在はタワーも併設されてゐますが、昭和の初めに建てられた本館の素敵なホテル・ニューグランドの総料理長として招かれた瑞西人サリー・ワイル氏を抜きにして、日本の佛蘭西料理を語れないと云ふことは昨年まで知りませんでした。それも彼の物語を讀んで知つたのです。

 なんで三國さんが瑞西へ渡つたのか、お茶の水に以前サリー・ワイルと云ふシェフの名を掲げた洋菓子屋が在つたのか合點が行きました。勿論、東京の帝國ホテルの努力も忘れてはなりませんが、そこへ繋がる本流が横濱にもあつたのですね。實は親類を招いた結婚式をニュー・グランドで擧げた自分としては、その歴史に連なる料理を食べたと思ふと一寸誇らしい氣がします。




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