マイスター前奏曲
ワーグナーの有名な前奏曲は多々ありますが、特に樂劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第1幕への前奏曲はテレヴィジョンの宣傳でもよく使はれます。SP盤ですと、殆どが1枚兩面に収まり、多くの指揮者が録音してゐます。私にとつても、學生の頃、吹いたことのある思ひ出の曲故、随分とSP盤も手元に有ります。
立派な演奏の筆頭はフルトヴェングラー指揮、維納フィル盤(HMV DB6942/43)は3面をたっぷり使つたもの。
あっさりしてるのが、ワルター指揮、ブリティッシュ響(Columbia DX86)。録音オケの所爲かもしれません。
至極真ッ當なのが、メンゲルベルク指揮、アムコン(Capitol 89-80036)。
意外にまともなのが、クナッパーツブッシュ指揮、伯林フィル(Grammophon 66698)。
ベーム指揮、ザクセン(Electrola DB4698)は、壓倒的な3幕全曲に比べると、おとなしくて詰まらない(上圖)。
起伏もなく平凡で、只演奏してる感じのボールト指揮、BBC響(HMV DB1924)。
CD復刻版ですと、喇叭(ラッパ)が奧に引ッ込んだ印象を受けますが、蓄音機で聽くSP盤は前面で高らかにファンファーレを歌い上げても、絃の邪魔にはならず、心地よいものです。
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