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2007年4月 2日 (月)

中學生

 3月初めに、と或る區立中學の先生に頼まれて、「職業に就いて」中學1年生にお話しして來ました。他に7名の色々な職業の方と知り合へたのも刺戟的で、30分授業を2齣でした。私の紹介は「ソムリエ」となつてましたので、男子生徒に人氣が高く、10名前後の子供たちに對して、何故この仕事を選んだのか、どんなことをしてゐるのかを話し乍ら、具體的にワインの器具だとか、ワインの瓶、食器、それに古い献立にも手に触れて貰ひました。

 12,13歳は好奇心一杯の少年たち(ひとり女性がをりました)で、給食の後5時間目の眠くなる時間に集中して聞いてくれました。實際の器具を触つて貰ふ爲、まづ手を洗つて貰ふところから始めました。それが、濡らすだけだつたり、ハンカチを持つてゐなくてズボンで拭いたり、これぢゃあ何の爲かとも思ひましたが、「手を洗ふ」ところから我々の仕事は始まります。その形だけでも味はつて貰ふことにしました。口に入るものを相手に仕事をしてゐるので、「手を洗ふ」は挨拶と同じ位重要だと。
 未成年者にワインの味の説明をしても仕方ないので、何故テイスティングをするのかとか、レストランの由來は「元氣になる所」だとか、カフェやビストロ、レストランの違ひとかを説明し、「ソムリエ」とは何か、酒庫番の話しもして葡萄からできる具体的なワインを見せることにしました。

 と言つても空瓶ですが、最高のワインをと思ひ、ドメーム・デ・ラ・ロマンネ・コンティ社の「ロマネ・コンティ」を見せて、彼等の生まれ年1993年は凡そ80萬圓位するんですよ、と知らせるともう絶句。「輕自動車」が買へる金額に吃驚。銀器のディナーナイフは1萬圓、敷き皿も繪柄や金縁で1萬圓以上もだと云ふともう目を白黒。だから一流のものを揃へた佛蘭西料理は高くなるんだよと。
 それに人件費や家賃に光熱費を引くと原價の3倍位附けないと儲けが出ないなんて話しもしました。まだ、中學生なので、生まれてから一度も佛蘭西料理は口にしたことがないのです。テレビの影響でフォア・グラとかキャビアなんて名前は知つてゐます。たぶん、最初に出會ふ佛蘭西料理は結婚式なので、外側から銀器は使ひませう、スープは飲物でないので口に全部入れると音が出ないとか、身振り手振りに器具を使つて見せました。

 大人から仕事の話を聞けるのは、いい學校だと思ひます。自分が聞いてたら、違ふ仕事に就いてゐたかも知れませんね。 まだ、感想文は頂いてゐませんが、評判はよかつたと聞いてホッとしてゐます。自分が中一の頃なんか、のほほんとして只毎日學校へ行き、部活をしてただけのやうな氣がします。

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