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2007年9月20日 (木)

無伴奏

P9130291 バッハの無伴奏チェロ組曲と云へば、カザルスの演奏がまるで聖書のやうに一大金字塔として輝いてゐます。LPの復刻では霞の奧でモゴモゴ演奏してゐる印象であつたやうですが、最近のSP盤からの板興しCD復刻版では見違へるやうになつたのだとか。山崎さんが著作内で紹介してゐる盤の會社の人が、以前いきなり訪ねて來て、この盤はお持ちですか、あの盤は?板興しに使ひたいので無償で貸して欲しい。製品化の曉には音盤提供者として名前が載り、幾枚か差し上げますとのことでした。それで幾つかお聽かせしましたが、HMV盤は電氣再生するとシャーっと音が入るから駄目だとか、人の音盤に文句を附けられました。こちらとしては、好意でお聽かせしたのに、何たる態度!鄭重にお斷はりしました。そりゃあ、名譽なことかも知れませんが、人にモノを頼むには頼み方ってえもんがあるでせうに。嫌な思ひをしたので、どんなに勸められても自分で買ふ氣はしません。

P9130296 併し、今日は單なら自慢話です。實はこのSP盤全曲3巻HMVのアルバム・セット揃ひで持ってゐます。揃つて持つてゐることが大事で、バラやアルバムなしでは價値も半減。Victor盤も持つてゐましたが、金欠の折りにそちらは手放してしまひました。巡り巡って、現在たまたま自分の手元にあるだけであつて、人類の遺産とも云ふべき貴重なものだと思つてゐます。これこそ、後世に傳へねばならない使命を負つてゐますから、以前蓄音機の會でお聞かせした以外に針は落としてゐません。SP盤を大型蓄音機で聽いてこそ、その真價が問へる品であり、カザルスの息遣ひを間近に感じ、目の前で演奏してる幻影が唯一見られます。

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