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2007年9月14日 (金)

リング・リザウディング

 映畫『地獄の黙示録』のロードショウ公開を見て、すぐに〈ワルキューレの騎行〉が氣に入り、その元となつた《ニーベルングの指環》全曲を高校生にして買つてしまつた馬鹿な私です。勿論、樂劇《ワルキューレ》第3幕冒頭は幾度も掛けましたが、後は「動機(ライトモチーフ)の解説」レコードを何度も何度も聞いて覺へようとしたものです。勿論、そんな解説だけで《指環》全體が把握できる譯でもなく、好きになる譯でもないのですが、突然レコード棚の半分を占める大きなセットに滿足した覺へがあります。お年玉全部使つた氣もします。

 その後、單發ではありましたが、實際の《指環》に接する前の勉強に随分と聽きました。それで舞臺を觀ると、視覺的にはよくても、音はレコードの方が妙にリアルであつたが不思議でした。効果音を入れたり、實況録音とは違ふスタジオならではのステレオを生かした録音をしてゐたとCDの時代になつてやっと理解したのです。

 その録音の詳細な記録を製作責任者(プロデューサー)であるジョン・カルショーが書いた『ニーベルングの指環 リング・リザウディング』の新譯が出ました。ベルラン企畫のCDやDVDの解説でお馴染みの山崎浩太郎さんの翻譯ですから、急いで本屋にではなく、Amazonで安易に豫約して手にしたら、一氣に讀んでしまひました。フルヴェンや愛すべきクナ、神々しいフラグスタートとの交流、根回しや録音上の戰ひもあり、指揮者ショルティの有能さ、ホッター、ヴィントガッセン、ロンドン等1960年代の一流の歌手たちの素晴らしさが、録音室で聽いたカルショーにより赤裸々に語られてゐます。以前出た黒田版は知りませんが、山崎さんの平易な日本語が一層親しみ易くさせてゐるのは確實です。ワーグナーファンならば必讀の書となること間違ひありません。

 丁度、16日(日)15時より澁谷のタワーレコード6階クラシック賣場で發賣記念トークショウが開かれるさうです。




ニーベルングの指環 リング・リザウンディング


Book

ニーベルングの指環 リング・リザウンディング


著者:ジョン・カルショー

販売元:学習研究社

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