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2007年10月15日 (月)

牧歌

Siegfriedidyl 土曜日の蓄音機の會では、前半に《ジークフリート牧歌》を掛けました。ご存知の通り、この曲はワーグナーが妻コージマの誕生日の贈り物として作曲し、1870年12月25日の朝、ルツェルン郊外、トリープシェンの自宅に樂團員を呼んで演奏して、心地よい目覺めを與へたことで有名です。
 フルトヴェングラー指揮、維納フィルの1949(昭和24)年2月16,17日録音のHMV盤を掛けました。維納フィルの絃樂器のまろやかさが、樂友協會の柔らかな響きとなつて廣がる、穏やかで心温まる演奏でした。2枚4面に収められてゐますが、切れ目を感じさせない統一感があり、青空が廣がつて行くやうに、ホッとさせてくれました。特に期待してゐなかつただけに、笑みがこぼれます。

 1987(昭和62)年の2月、謝肉祭の頃にトリープシェンのワーグナー博物館を訪ねたことがありました。前の晩はお祭りの行進でずっと五月蠅くて眠れず、ボケた頭で、雪は止んでましたが、足をぬかるみに取られ乍ら、ルツェルンから歩いて行つたのです。併し、辿り着いて勇んで入り口へ驅け寄ると、何とお休み。湖の畔に建つ真っ白い壁に屋根は確か緑で、真四角の建物は何の變哲もなく言はれないと判らない位地味な物です。ずっと、歩きがてら電池の切れかかったウォークマンでこの《ジークフリート牧歌》を聞きつつ着いて、中の内階段を見たらさぞかし感動すると思つたのですが、おあづけとなりました。その後、まだルツェルンは訪ねる機會に恵まれず、アバドの元氣なうちに音樂祭で來れたらと思ひますが、休みが取れませんね。

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コメント

ルツェルン....ここの音楽祭は70年代後半から80年代にかけての「カラヤン時代」に何度も出かけで行き、当時は旧クンストハウスが会場でしたがいつもとても楽しませてもらいました。だいたいにおいてザルツブルクの後にルツェルンに移動したのですが、ザルツブルクからチューリヒまでの飛行機ではベルリンフィルやウィーンフィルの団員とも同じフライトだったことが何度かありました。今でも印象に残っている年は、確か84年にカラヤンがベルリンフィルではなくウィーンフィルを指揮したコンサートとか、87年のカラヤンとバーンスタインのそろいぐみの時とかでした。あの湖に隣り合わせに建つ2つの超高級ホテルの最上階に、たまたまこの2人がお互いに合うこともせず同じ日に滞在していた時など....あの「華」のあった時代がなつかしくもあります。

あそこの音楽祭ですが、夜のコンサートだけでなく、昼間の湖水めぐりも実に楽しいですね。Vierwaldstaetterseeをめぐる遊覧も素晴らしいし、Pilatusや Rigiに登るのも楽しいし....本当に滞在すべてが楽しめる場所です。是非お出かけ下さい!

投稿: la_vera_storia | 2007年10月16日 (火) 12時20分

カラヤンとバーンスタインが同じ晩に同じ宿だなんてことがあつたのですね。私が訪ねた頃は獨逸馬克の薄給で、何をするにも物價が高くて參りました。とても綺麗な町であつたことはよく覺へてゐます。ほんたうに是非また行きたいです。

投稿: gramophon | 2007年10月16日 (火) 14時16分

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