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2007年11月 9日 (金)

マスカット・ベリーA

 岩の原葡萄園創業者、川上善兵衛が病氣に強く多産な葡萄を目指して交配したのが「マスカット・ベリーA」です。ベリー種とマスカット・ハンブルグ種を交配して生み出したもので、鮮やかなルビー色に、木苺(フラムボワーズ)や櫻桃(チェリー)のやうな華やかな赤い果實の香りがあり、ワインになるとこれが案外邪魔して安っぽいワインになることが多いものです。
 併し、メルシャン勝沼ワイナリーで飲ませて頂いた2004年産のマスカット・ベリーAは長く古樽に寝かせただけあつて、この鼻に附く専門用語でフォクシー・フレーバー、簡單に云ふとファンタ・グレープの香りが抑へられて、非常に香りと味はひの釣り合ひの取れたものになつてゐました。もとは混醸(ブレンド)用に造り置いたものが片隅に殘つてゐて、醸造責任者の安藏さんが試飲したところ、けばけばしいマスカット・ベリーAの香りが落ち着いてゐてこれなら商品化できると、取り組み出したものです。まだ數に限りがある爲、これは工場限定で賣つてゐるとのこと。
 今回は娘の工場見學の附き添ひで行ったのですが、子供の素朴な質問にこちらも目から鱗が落ちる程の事實や初めて知ることが多く、とても爲になりました。勝手に工場に行って來いと云ふ宿題でしたから、親の仕事に関係あるところがいいよ、と誘導して、お休みの安藏さんに無理して出て頂いて、お話しを聞くことができました。麒麟麦酒に吸収されて、翌日に自動販賣機がキリンのものになつたとか、表に出ない話にも耳を傾け、明治初期の資料館は現在も使はれてをり、實驗農場では葉の違ひから品種の違ひを知り、摘み殘りの完熟葡萄粒の試食は甘くて樂しかつたです。

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