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2008年3月 3日 (月)

蒔繪

 主に漆器の表面に漆で文様を描き、金粉を蒔き附けることを「蒔繪」と申しますが、今回特別に漆藝作家、箱瀬淳一さんの工房にお邪魔して、蒔繪體驗をさせて戴きました。既に完成したものではありますが、好きな器を取り、かぶれるので手に附けないやうに注意の後、描きました。銘々好きな題材で、全く違ふ描き方をするのが面白く、それだけではたいしたことないのですが、最後に箱瀬さんの一筆で命が吹き込まれます。また、世界にひとつの器の完成です。
 手前にあるのは珈琲です。生漆ではありません、あしからず。自分はやや大振りのぐい呑みを大海原に見立て、船の飛行船を描きました。ところが、どうもしっくり描けません。何も見てゐないとは云へ、艦橋が駄目です。最近に彎曲した印象が頭に殘つてゐて、曲げて描いた爲、どうもぬっぺりとしてしまひました。昔の豪華客船ならば、丈夫船體は真四角でなければならないと、後で氣附きました。

Sushi そして、工房藏の下で、海藻鍋と出前の寿司を戴きました。天氣が惡ければ、海藻も採れません。春先の青々として新芽だけを摘んだものを、味噌に酒粕を加へた鍋にしゃぶしゃぶのやうにして入れて食べます。鍋に入れると茶色い海藻がさあッと緑になるので、春を感じさせる季節料理です。寿司は地元ならではの食材に小振りの酢飯も可愛らしく、〈甲州〉樽貯藏のワインや上喜元の清酒がよく合ひます。さり氣なく、ご自分の作品に盛つてあるところが粋です。寒鰤、甘海老は勿論、能登牛、鯖の糠漬けだとか、珍しい寿司種も載つてゐました。

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