« 黒と陰 | トップページ | 上氣嫌 »

2008年5月23日 (金)

ドルーアン

Jd ブルゴーニュの酒商ジョゼフ・ドルーアンは好きな銘柄のひとつです。最近知ったのですが、1880(明治13)年創業と云ふのが弊社すき焼《今朝》と一緒なので、尚更親しみを覺へます。仲買を初めて初代、自社畑での栽培に力を入れた二代目、うち捨てられてゐた畑を買ひ増し、銘醸藏にした三代目、そして現在は四人の子供達が分擔して、ブルゴーニュの全原産地呼稱地域を賣買するのではなく、自然の聲を耳にして農藥を使はない農法で栽培、釀造してゐると云ひます。昨日は取締役輸出部長クリストフ・トーマス氏の講義がありました。二米を越える偉丈夫の佛蘭西人も珍しく、通譯附で8種類の試飲です。

 1.2006 シャブリ・ドメーヌ・ドルーアン
  久し振りにきちんとシャブリの味を見る。ステンレスタンクらしい、すっきりとした仕上がりで、檸檬や白い花の香り、酸味がしっかりとしてミネラル分も豐かな上、非常に輕快で飲み易い。

 2.2006 シャブリ・プルミエ・クリュ「セシェ」
  若々しく、1.と比べると上品で綺麗な仕上がり。明るい黄金色に、白桃、ミントの香りも清々しく、きりりと締まった酸味も自然で、餘韻も長く素敵。

 3.2006 ボーヌ・プルミエ・クリュ「クロ・デ・ムーシュ」ブラン
  やや黄色味が強く、レモングラス、蜂蜜のやうな香りがあり、骨骼のしっかりとした中に、上品な酸味があり、まろやかな味はひ。新樽は20%と少なめで、樽内で12~14箇月貯藏。1925から45年の間は、巴里のマキシム專賣であつたと云ふ。モンラッシェとコルトン・シャルルマーニュの間に位置する畑故か、兩方の個性が釣り合ひよく混ざってゐると云ふ。ドルーアン社の基幹とも云ふべきワインらしく、甲殻類やフォア・グラにも合ひさう。

 4. 2006 ブルゴーニュ〈ピノ・ノワール〉
  輝きのあるルビー色、新鮮な赤い果實を潰したやうな香り、酸味も程良く、輕く、食事全般に合ひさう。2~3年樽貯藏してゐると云ふ。

 5. 2006 ショレ・レ・ボーヌ
  これは一發で氣に入る。鮮やかな明るいルビー色、若い木苺やブラックベリーの香り、角が取れた上品さがあり、時を經ればもっと酸味も落ち着くでせうからまろやかさが増すでせう。聞けば、レストラン向けに人氣のある村名ワインださうです。

 6. 2006 ボーヌ・プルミエ・クリュ「クロ・デ・ムーシュ」ルージュ
  まだ若若過ぎるものの、仄かに獸臭や香辛料の香りや、熟した赤い果實の香りに燻したやうな香りもあり、將來が樂しみ。 一口口に入れると優しさが廣がる、複雑な味はひ。鹿肉や野鴨と飲んでみたい奥行きを感じさせます。時間と共にまろやかさが増すので、5年後から10年後に頂上を迎へることでせう。

 無農藥有機農法には懐疑的でしたが、かうして自然ばかりを賣りにしない、戰前からの從來やり方に回歸しただけと云ふ立場もよく、益々氣に入りました。

|

« 黒と陰 | トップページ | 上氣嫌 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 黒と陰 | トップページ | 上氣嫌 »