« 論文 | トップページ | 展示會 »

2008年5月15日 (木)

マスカット

Tasting サッポロビールの造るワイン、「グランポレール」の釀造家セミナーへ行きました。8種を釀造責任者、工藤さんのお話しを聞き乍ら試飲し、その後サッポロさんの國産ワイン全種を改めて試飲です。

 1.2007 プティ・グランポレール 山梨甲州樽醗酵 辛口
 和食に合はせることに注目したもので、おとなしい香りに柔らかな酸味。新樽30%なので、力強さよりもまろやかさに特徴があります。

 2.2006 プティ・グランポレール 北海道ケルナー 辛口
 華やかな香りの獨逸交配品種。清々しいミント、柑橘系の香りと爽やかな酸味がいい。ケルナーは北海道の土地に合つてゐるのかも知れません。後で試飲した、グランポレール 北海道余市ケルナー登町収穫(やや甘口)になると、更に華やかさが増し、北海道ミュラー・トゥルガウよりも香りも厚みも大きく雄大な印象を受けました。更に グランポレール 北海道余市ケルナー遅摘み・芳醇になると、濃厚な葡萄本來の甘味とそれを支へる酸味の釣り合ひもよく、偉大なアウスレーゼの貫禄がありました。實にいいです♪

 3.2006 グランポレール キュヴェ・セレクション 白 辛口
 業務店向けに山梨の甲州と長野のシャルドネを混醸し、750mlとしたもの。工藤さん曰く、甲州の柔らかさとシャルドネがふくよかさを與へてゐると云ひますが、自分の印象はどちらも相殺されて、個性の少ないワインになつてゐました。確かにやや厚みも勝り、口當たりはいいのですが、賣り辛いですねえ。

 4.2007 グランポレール 岡山マサカット・オブ・アレキサンドリア 薫るブラン
 來月からの新商品。マスカットの香り成分リナロールを最も抽出する収穫時期と醸造方法に拘っただけあり、瑞々しいマスカットの香りに、白い花や柑橘系の香りが強く押し出て、僅かな甘味が心地より、非常に清涼感のある味はひ。爽やかさが群を抜いてゐて、素晴らしい。かういふの好きです。

 5.2005 プティ・グランポレール 長野メルロー・カベルネ
 サッポロさんが1975年から葡萄栽培を始めた畑。カベルネ・フランも10%入り、輕快なボルドータイプを目指したもの。ややタンニンが多いものの、日本の赤ワインにしては色も濃く、納得の味はひ。

 6.2004 ヤキマバレー メルロー
 米國ワシントン州の自社畑で生育した生葡萄を輸入して造ったもの。現地でワインにしても、醸造の一時しか見られない爲、どうしてもきめ細かな配慮ができず、葡萄のまま日本に持って來るのだとか。雨の少ない土地で育った所爲か、熟成した香りや滑らかな味はひと共に濃縮感もあり、ほどほどの出來。但し、輸入葡萄でワインを造る
と云ふことに引っ掛かる人も居るでせう。

 7.2005 グランポレール キュヴェ・セレクション 赤
 岡山と山梨のマスカット・ベリーA80%に、山梨の甲斐ノワール10%と山梨のヤマソーヴィニヨン10%で造られた業務店向け750ml。色鮮やかなベリーAに、甲斐ノワールの香辛料や野獣のやうな香り、ヤマソーヴィニヨンの野性味が加はつたもの。
 セミナーなので、その場で混醸を試すことに!マスカット・ベリーAと甲斐ノワールだけのグラスと、ヤマソーヴィニヨンだけのグラスを各々味はつた後、ヤマソーヴィニヨンを半量加えてみると、確かにワイルドな味はひになりました。日本で交配された葡萄だけで造った混醸ワインとして、或る程度認識されることでせう。混醸して、個性がお互ひの出ればいいのですが、ひょっとすると來年當たりにはもっと落ち着いて深みがでるかも知れません。まだ、未知數です。

 8.2006 グランポレール 岡山マスカット・オブ・アレキサンドリア 薫るマール
 マスカットの香りをうまく抽出した白色滓取りブランデー。香りの華やかさに比べ、重厚感があります。食後にこれはいいかも知れません。好きな人は好きになる風合ひ。

 マスカットとケルナーの甘口は今回驚きました。どのワインも非常に綺麗な仕上がりです。安價なワインだと、綺麗過ぎて個性が感じられなくなり、もっと泥臭いものでもいいのではないか。ラベルも美しく、型録もお金が掛かつてゐるのが一目で判ります。中小には真似できない、大手國産ワイン醸造所としてできる取り組みを、どんどんして行って頂きたいものです。久々2時間座りぱなしの講義は有意義でした。

|

« 論文 | トップページ | 展示會 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 論文 | トップページ | 展示會 »