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2008年7月 4日 (金)

鑑定

Asaka 昨日、或る筋より宮家所藏の蓄音機と78回轉盤を見て欲しいと云はれて出張して來ました。門番に來訪を傳へると「承つてをります」とすんなりと這入ることができ、街路樹の茂る通りゆるやかに曲がるとアール・デコの建物が見えて來ます。

 客ではありませんから正面玄關ではなく、横丁の通用口から入れて貰ひ、次の間に通されました。幾何學模様の枠組の入つた丸窓に、高い天井四隅の通氣口も意匠が施され、何とも赴きのある部屋です。ご挨拶も早々に、見せて頂くことに。生憎、二階廣間にあつた大きな蓄音機は、形見分けでご友人がお持ちで、貸し出してはくれないのだとか。確かに記録から此処にあつたと云はれる小さな卓上型のニッポノフォン。ありゃ~、これは執事か女中たちに下賜されたものか何かでせう。落胆がつひ顔に出てしまひます。

 また、長らく倉庫に放置されたレコード盤も薄汚れて黴ばかり。とても可哀想な状態。手入れの方法を傳授しましたが、アルバム20冊ともなれば整理整頓に時間の掛かることでせう。秋の展示會で實際にこの蓄音機を掛けたいと云ふ由でしたが、修理したとしても當時の國産ものでは音質がどうかう云へる状態にはなく、鑑賞に耐えられるかどうか。將來こちらで友の會向けの演奏會なら開けるかも知れないと云ふので、その際は自分の194型をお貸しすることに。

 と云ふ譯で東京都庭園美術館へ行つたのでした。舊朝香の宮の品々は當時の領収証から、宮様ご自身が巴里でご購入になつたものもあるのだとか。まだ、喇叭吹き込みの時代ですから、カルーソーやメルバにシャンソン等割に歌ものが多くありました。文化財として考へるとレコードを掛けるのも憚られるますが、2階のホールにHMV194型を持ち込んで、自分のSP盤でもよいから是非掛けてみたいものです。

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