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2008年8月29日 (金)

麻屋ワイン

A1 勝沼には、まだまだ訪ねたことのない葡萄酒醸造所が在ります。今回、試飲會で顔見知りになつた雨宮一樹さんを訪ねて、麻屋ワインへ。日曜日は基本的にお休みなのにわざわざ見せてくれました。

 裏の試驗農場には棚式で他品種が植ゑられ、葡萄の様子が判ります。整理整頓された醸造器具、温度管理のされた室内に置かれた大小様々な醗酵用や貯藏用の琺瑯タンク、數はなくとも存在感たっぷりの木樽たち、地下の瓶貯藏庫は時折水が出ると云ふ地下3米の立派なもの。聞けば、ワイン50種を仕込む中規模醸造所でした。
葡萄房を引き取り、「一人5屯仕込み」だなんてことも最盛期にはあるのだとか。
 貯蔵庫上の試飲及び販賣所は細長く、綺麗に改装され(窓から葡萄棚が見え)、雰圍氣を盛り上げてくれます。然も、天然酵母パンも出して戴き、2時間15種を飲み比べしました。

 若い醸造責任者である雨宮さん自らの説明ですから、収穫時期、酵母の選擇、醸しの時間、古樽の利用等こと細かに熱い思ひを語つてくれます。かなり主觀的な感想ですが…

 2007年産〈甲州〉シュール・リー: 柑橘系酵母を利用したと云ふだけあつて、おとなしい香りでも酸味のしっかりとした輕やかな味はひ。スポーツマンの雨宮さんの雰圍氣が出た爽やかさがあり。

 06年産 限定〈甲州〉: 頑固な葡萄農家一軒の甲州種を遅摘みし、昔からある酵母で仕上げ、やや色も濃く、凝縮感のある味はひに成功。存在感のある〈甲州〉!

 06年産〈甲州〉樽醗酵: まだ試行錯誤の状態で、樽毎に違ふ酵母を試し、よいものを翌年選んで使つて行く段階。石油系の接着剤のやうな揮發臭、酸味もしっかりとして、僅かに木樽の雰圍氣が殘る優しい味はひ。

 06年産〈甲斐ブラン〉: 甲州種とピノ・ブラン種を掛け合はせて山梨で造られた品種。皮は薄いと云ふ。白ワインとして全く飲み飽きしない味はひが嬉しい。

 05年産〈シャルドネ〉: 香りはおとなしいものの品があり、まろやかな酸味、ふくよかさがあり、口の中で廣がる力強さが素晴らしい。メルシャンの「北信〈シャルドネ〉」のやうな究極の上品さはないものの、食事に合はせたくなる樂しみなワイン。

 05年産〈カベルネ〉ロゼ: 玉葱皮色した辛口。シュール・リーをした爲か、見た目よりコクがあり、澁い、通好みの味はひ。

 06年産〈カベルネ〉ロゼ: 一年若いだけでなく、鮮やかな色合ひに、華やかさを持たせた味はひ。豚肉料理、冷しゃぶ、トンカツにも合ひさう。

 06年産〈マスカット・ベリーA〉: 遅摘みにして香りが一番出た完熟した〈マスカット・ベリーA〉を使ふことにより、鼈甲飴のやうな甘い香りを最大限に引き出した味はひ。赤紫色で、決して甘くはないものの米國産古オーク樽に寝かせ、角の取れた飲み易さがあり。焼き肉やバーベキュー等氣樂に野外で味はひたい。

 03年産〈甲斐ノワール〉: 冷夏の年故、色附きが難しかつたと云ふ。酸味の強い品種故、その酸味をどのやうにするかで造り手の腕が見える。加齢による落ち着きがある。生ハムやサラミが食べたくなる。

 05年産〈甲斐ノワール〉: 優しい酸味が氣にいり、すき焼「今朝」のワインリストに載せてゐるもの。葡萄の軸裏迄色附き、種まで香ばしい完熟した葡萄果を使ひ、3週間の果皮接触(スキン・コンタクト)により色も濃く、米産オーク古樽で寝かせ、ほのぼのた優しい味はひに。料理を邪魔しない、それでいて主張もあるまろやかな飲み心地が素敵です。

 04年産〈メルロー〉: 山梨市の自社畑で棚栽培。樽熟も加はり、インクのやうな濃い色調、滑らか味はひは豪洲産のビフテキにも合ふでせう。

 05年産〈カベルネ・ソーヴィニヨン〉: 樽熟成、瓶熟成が加はり、カベルネらしい味はひ。和牛ステーキにはこちらの方が合ひさう。

 06年産〈カベルネ・ソーヴィニヨン〉: 瓶詰めしたばかりの若さの溢れた赤ワイン。色の出が難しい年であつたと云ふ割に、青紫色も濃く、酸味、澁味も口の中で暴れ、お轉婆娘な感じ。少し寝かせれば、綺麗なお嬢さんになること間違ひなし。

 07年産「生き生き山梨」白: 甘口〈甲州〉が、長い試飲の後にほッとさせてくれました。食前酒として、會席の前にでも戴きたいもの。和みの甘口と酸味の調和。

 07年産「生き生き山梨」ロゼ: 〈マスカット・ベリーA〉の甘い香りそのままに飲み易い味はひ。ワインは辛口だけではなく、かうした甘口も必要。

 機會があれば、積極的に利用したいワインばかりでした。

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2008年8月28日 (木)

ゴージャスな夕食

83 子供の居ない時のたまの夫婦だけの贅澤故、石和温泉へ。日本交通公社(JTB)への申し込みが遅く、廣い部屋しかないと云ふことでしたが、櫻並木沿ひのホテル八田へ行くと、本館6階角部屋の次の間附の最上の部屋でした(夕暮れの眺め)。何でもテレビ撮影にもよく使はれるのだとか。昔はカピカピに乾いた刺身が出たなんて話も聞きましたが、それから反省したのでせうか、噂のワイン風呂、石和一廣い露天風呂もよく、從業員の對應も氣持ちよく、旅の疲れが取れました。建物、設備は改装してから、やや時間が達つのか、やや殘念なところもなきにしもあらずですが、全體としてはよかったです。

8182 旅館は一泊二食附ですから、どんな料理かと期待してゐたら、文字通り山海の珍味が並ぶ贅澤なもの。山梨名物の「餺飩(ハクタク:訛って今はほうとうと云ひます)」が鍋料理で選擇でき、「煮貝」は勿論、甲州牛フィレのステーキや伊勢海老のサラダまで附くとやり過ぎな氣も。驚いたのは、もう「松茸」が食べられたこと。自分で焼いて食べるなんで贅澤は何年もしてゐないどころか、したことないかも知れません。

 我々は一緒に行つた從業員と四人、部屋で夕食でしたが、朝食は食堂でブフェなのでこの落差が殘念。ビニールシートを敷いた会議用机が並び、合宿の學生さんの大食ひは見て居て嫌ではありませんが、落ち着きはしません。料理内容は和洋揃ひ、普通のホテルと遜色はありませんが、夕食がゴージャスであつただけに、できたら部屋で食べたかったですねえ。人件費や設備投資のたいへんさがわかる飲食店經營者として、決して偉さうなことは言へませんが、のんびりした朝食を望む者には、せめて衝立で囲むだけでも違つたのではないかと思つてしまひました。

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2008年8月27日 (水)

下草

Kizan 今回は車ではなく電車で行った爲、タクシーで移動です。鹽山の〈機山ワイン〉は毎年必ず寄る醸造所です。何時行っても、ホッとする肩肘張らないワインの造り手です。自宅での夕食にぴったりのワインばかりですが、ご夫婦二人の手造り故、賣切れ續出で買へないことも屡々です。クセがなく飲みやすい〈白〉、夕食のお供にぴったりな〈ファミリー・リザーヴ〉は我が家のお氣に入りで、〈スパークリングワイン〉はすき焼「今朝」でも常時置いてゐます。お祝ひの席に是非、お召し上がり戴きたい發泡酒です。小さな醸造所でも、寝酒には〈マール〉、お菓子には〈ブランデー〉と食前酒から食後酒まで全て揃ふのも立派です。

 裏の畑にはメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネが植ゑられてゐますが、マンズの雨避けが掛かり、垣根の葡萄房には雨が附きません。然も、害蟲防止に多量の農藥を撒かないので、畝の間には下草が生い茂ってゐます。只でさへ榮養分の多い日本の土壌では、やや痩せさせる爲の工夫でもあります。裾は濡れましたが、収穫前の畑の様子が判るのは有り難いことです。

 ご夫妻のワインに對する思ひの一杯詰まった味はひは、料理の邪魔をせず、杯が進むごとに自然と笑顔になり、團欒の一時となることでせう。

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2008年8月26日 (火)

テラスでの晝食

Mlunch メルシャン勝沼ワイナリーでは、昨年より工場内で輕く食事のできるテラスが設けられました(屋根下ですが)。昨年戴いた時は正直ファミレスよりも劣る、とてつもない料理でしたが、今年から委託先が變はり、一人の調理人が註文を受けてから作るので多少時間は掛かりますが、旨かつたです。畫像は鶏肉のトマト煮込みとクスクス、それに甲州牛のローストビーフ・サンド。然も、有料試飲のグラスワインを買つて、此処で飲むこともでき、そのグラスは一人一個なら、持ち歸へることもできます。

 その日試飲したものは…
 2007年産勝沼〈甲州〉(シュール・リー): 爽やかな香り、酵母の香り、ミネラル分が強く、少し氣泡あり、僅かに皮の苦味もある綺麗な造り、食前に

 06年産〈甲州〉グリ・ド・グリ: どこかでロゼだと云はれたらしい。灰色の葡萄果の色が出て、シュール・リーよりも香りも強く、コクさへも感じさせる飲み應へ。和食なら最初から最後まで通しでよいでせう。

 06年産〈甲州〉きいろ香: 収穫を早めただけに清々しい青々さ、華やかな香り、清涼感のある味はひ。鮎の鹽焼き、鱧の湯引き、繊細な和食にも合ひさう。
 
 06年産北信〈シャルドネ〉プライヴェート・リザーヴ: 何とも上品な味はひ!優しい酸味、どんな相手にも對應できさうな包容力がある。以前、焼牡蠣に合はせたことを思ひ出す。

 04年産山梨〈ベリーA〉: 品種獨特の鼻を突くファンタ・グレープの香りや苺ミルクの香りがなく、加齢による落ち着きがある、ややインクのやうな香りも。肉料理全般に合ひさうな優雅ささへある。

 06年産長野〈メルロー〉: まだ若若しい、胡椒のやうな香辛料の香り、枝や茎ぽい、やんちゃな味はひ、瓶内熟成を期待するも育ちの良さを感じさせる、ステーキのやうな重い赤い肉を焼いたものに合ひさう。

 01年産桔梗ヶ原メルロー シグネチュア: まるで清酒の大吟醸のやうに完成された味はひ。全てに於いて釣り合ひの取れた味はひは調和を感じさせる丸い品がある。氣持ちを和らげる和みがある。

 吸収合併され、更に良さが増したのでせう。さすが日本一の生産量を誇るだけでなく、品質も最上級のものばかりでした。

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2008年8月25日 (月)

雨避け

Mhatake この週末ぐず附いた天氣の中、山梨へ。最初に出掛けたのは、メルシャン勝沼ワイナリー。佛蘭西から戻つた醸造家の案内で、「城の平」實驗農場へ。大善寺の反對側、中央高速を渡り、随分と高い丘の上に畑は在ります。此処へは1990(平成2 )年にワイン學校の修學旅行で來てから、度々訪れてゐる畑ですが、少しづつ變はつてゐるのが分かります。最先端の技術を取り入れ乍らも、より良い葡萄を収穫して素晴らしいワインを造らうと云ふ作り手の熱い熱意が感じられます。

 収穫まで日照量があり、葡萄の葉と實に日が當たると糖分も上がり、凝縮した葡萄果粒が穫れます。葉の數を調整し、萬全の態勢で収穫を迎へても、採り入れの時期に雨が多いと水っぽいワインとなつてしまひます。生食用なら、瑞々しいかも知れませんが、ワイン用には向きません。小粒で實の締まつたものが良いのですね。

Cs1 そこで、マンズワインが開發した雨避け(レインカット)は垣根の上にビニールを廣げ、傘を張るものでしたが、メルシャンでは地面にビニールを張ることにより、緩やかな斜面から雨水の吸収を防ぎ、流してしまはうと云ふもの。まだ、實驗段階ですから、一部の箇所しか使はれてをらず、その結果すら出てゐませんが、上品なワインになることが期待できさうです。山の野生動物たちから實を守る爲に幾重にも柵を設け、貴重なカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローが色附いてゐました。
 黒葡萄は房が段々と色附くのではなく、粒毎に色附くので、この時期のカベルネは斑(マダラ)模様です。10月初旬には収穫されることでせう。

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2008年8月22日 (金)

シュニッツェル

Schnitzel 獨逸人が日本に來て非常に親近感を覺へる食べ物が、トンカツです。獨逸ではシュヴァイネ・シュニッツェル(Schweineschnitzel)と申しまして、文字通りトンカツです。そのまま檸檬を搾つて食べるのが普通で、獵師風nach Jaeger Art(木の子ソース)、ツィゴイナーソースZigeuner Sosse(赤ピーマン風味)等もあります。また、維納風となると豚ではなく仔牛のヴィーナー・シュニッツェル(Wieneeschnitzel)に。
 また、鶏や七面鳥もあり、脂分が少なくこちらも人氣があります。

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2008年8月21日 (木)

白ソーセージ

Weisswurst 本來はミュンヘン名物の「白ソーセージ」。茹でて茹で汁ごと器で出され、プレッツレが添へられてゐます。これには甘いゼンフ(マスタード)を附けて食すのが良しとされてゐます。ポツダム廣場、ソニーセンター内の麦酒醸造所兼食堂で食べることができました。本格的なものは、専門店でないとありません。此処は伯林、プロイセン人の食べ物ではありません。

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2008年8月20日 (水)

カリーヴルスト

Currywurst 伯林の人に最も愛されてゐるのは實は立ち喰ひのカレー風味の焼きソーセージ「カリーヴルスト Curry Wurst」かも知れません。焼きソーセージの上からケチャップとカレー粉を掛け、附け合はせにポメス(pommes frit)、即ち馬鈴薯の細切り揚げ、俗に云ふポテト・フライ(フレンチ・フライ)。でもその上にはケチャップかマヨ(マヨネーズ)を掛けて食べます。うちの子にはマヨは不人氣でしたが、これを食べると伯林に來た氣がします。現在、獨逸國内何処でも食べられますが、伯林で食べるのが一番。我々はホテル近くのザヴィーニー廣場で戴きました。註文してから、ソーセージを焼き、馬鈴薯も揚げるので多少時間掛かりますが、熱々がこの上なく美味しい!

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2008年8月19日 (火)

伯林名物

Haxen 獨逸では豚肉料理が多いのですが、伯林の名物と云へば、「シュヴァイネハクセ Schweinehaxe(手前寫眞)」と「アイスバイン Eisbein(奥)」でせう。畫像では判りづらいのですが、非常にでかい肉の塊です。「はじめ人間ギャートルズ」でドテチンがかぶり附きさうな位で、とても一人では食べ切れません。この2つは日本人6人でやっと食べきりました(笑)。
 豚脛肉の塊を長時間じっくり天火で火を通すので、皮がパリッとして肉汁をたっぷり含んだ肉も軟らかくて美味しいシュヴァイネハクセ。附け合はせの鹽茹で馬鈴薯も美味です。崩れない、しっかりとしたところが美味しい。
 それに對してゆっくり鹽茹でにしたアイスバインは周りの皮と脂、それに骨を外し、肉の部分だけ戴きますが、しっかり鹽味が利いて旨いです。然も、こちらは必ずキャベツの酢漬け、ザーワークラウトと一緒です。
 孰れも塊が日本では手に入りませんから、現地へ行かれたら是非お試し下さい。

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2008年8月18日 (月)

獨逸の朝食

Brot 佛蘭西の朝食はカフェ・オ・レ(珈琲牛乳)にクロワッサン、伊太利ならカプッチーノにパン一切れで十分でせうか。だいたい前の晩の夕食が21時からで、まだお腹一杯で食べられません。
 ところが、以外と知られてゐない獨逸の朝食は英國の目玉焼きとベーコン以上に立派です。例へばパンだけでも、白パン、黒パン、ライ麦パン、トースト、芥子の實パン、レーズンパン等が並び、シリアルも幾つもの種類が有り、ハム、ソーセージが豊富なのが何よりも嬉しいのです。
 牛乳ですら無脂肪、3.5%、5%と乳脂肪分で分かれ、オレンジジュースに林檎ジュース、その上マルチ・ビタミンジュースなんてものまであります。玉子は基本的に茹で玉子ですが、新鮮なのでせう、半熟な具合も最高です。それ故、食べ過ぎに注意しないといけませんよ。ランチ用にサンドウヰッチにして、持つて行けばいいと勸められることも多々あります。

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2008年8月13日 (水)

お盆休み

13日(水)~17日(日)まで、盂蘭盆會に合はせて、すき焼今朝はお休みを戴きます。

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2008年8月12日 (火)

田舎風グリル

 北京五輪では、柔道男子66キロ級の内柴選手の「親父の仕事をしました」、水泳男子平泳ぎ100米の北島選手の涙後の「アテネ以上に氣持ちいい。チョー氣持ちいいです」と名言と共に金賞が續いてゐます。涙を飲んだ多くの敗退者の中の頂點はさぞや別格なのでせう。そんな集中力も精神力もない自分は、夏バテしないやうにしっかり食べて寝る毎日です。

Grille さて、先月の獨逸旅行、ザクセンの田舎のホテルでの夕食。地元産の鶏、豚、仔牛、牛肉、ソーセージの盛り合はせを註文しましたが、これで一人前。かなりの量ですが、小食の日本人には2~3人で分けて丁度よい量でした。嚙んでじんわり齒間に肉の味が廣がる懐かしい味はひでした。人參の味はひのする人參、別皿附け合はせの馬鈴薯の旨いこと。これだから獨逸の馬鈴薯は忘れられません。

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2008年8月11日 (月)

ウィンナー

Wiener 我々が「ウィンナー」と聞いて思ひ浮かべるのは「ソーセージ」のことですが、元々「維納風」と云ふ意味ですから、生クリームの入つた「ウィンナー・コーヒー」と同じで、「維納風ソーセージ」から來てゐる筈ですね。
 獨逸ですと、それは「細長い茹でソーセージ」を差し、何故か2本一緒にパンと共に供されますね。それにゼンフ(マスタード)をたっぷり塗って戴きますが、子連れ故、ケチャップたっぷりになりました。
 奥は豚肉のソテー。レース場内のテントでの晝食です。こちらは使ひ捨ての紙皿ではありませんから、きちんと戻します。紙皿は捨てますが、麦酒の入つたプラスチックの杯も戻すと換金がある位エコには五月蠅くなりました。

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2008年8月 8日 (金)

金時

Ten1Ten2 この間、レストラン協會関東支部の集まりで新宿〈綱八〉さんの《つのはず庵》へ行きました。天麩羅を中心とした和食の定食ですが、たまたま割り當てられた席はカウンター故、板前さんの一擧手一投足がよく見えます。天麩羅は3回に分けて出して戴きましたが、その前後間にお造りや口直しのガスパッチョ等もあり、お腹いっぱいに。
 天麩羅には鮑のテリーヌ、海老は勿論、鱧に若鮎、穴子、それに「甘藷揚げ」に吃驚。大きなぶつ切りを凡そ30分じっくりの揚げ、まるで焼き芋のやうなホクホクの味はひ。金時の皮は皮で揚げて煎餅状ですが、パリッとした口當たりの後、じんわり甘味が口に廣がります。
 食事は掻き揚げをご飯とまぶした「天まぜ」も、焼飯(チャーハン)とも違ふ微妙な味はひが絶品でした。〈綱八〉さんの社長自らご説明下さり、日本の活け穴子の相場を決める程の規模を誇る専門店だけあつて、随所に施された工夫に感心しました。さすがです。


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2008年8月 7日 (木)

若旦那

 しゃぶしゃぶの會では、きちんとお客様を迎へしたいと思ひ、和服でお迎へ。初めて袖を通す夏の着物です。と云つても、祖父の遺品故、丈は合ふのですが、身幅がかなり餘る爲、背中に皺が入り、羽織を脱げませんでした。
 これは麻なので、輕くて風通しもよく非常に快適です。まっ座ると皺になるのは致し方ありませんが、現在とても買へるやうな品物ではありませんから祖父に感謝。

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2008年8月 6日 (水)

愛宕山

Kakusin3 先週の「しゃぶしゃぶの會」では、薩摩琵琶奏者、友吉鶴心さんに琵琶の解説の後、《愛宕山》を語つて戴きました。

 1634(寛永11年、芝増上寺參詣の歸途、愛宕下を通り掛かつた三代將軍、德川家光が山頂の見事な梅を仰ぎ見て、「誰か馬にて手折つて參れ」との命を下しました。併し、馬術の達人と雖も無茶な話です。猛者が途中で馬諸共真ッ逆様に落ちてしまふ中、唯一其れに應へたのが、四國丸亀藩、生駒讃岐守家臣、曲垣平九郎(マガキ ヘイクラウ)でした。

 誰もが怯み尻込みする中、一説に江戸時代は一八五段もあつたと云ふ階段を見事馬で驅け上り、梅(琵琶樂では櫻)を一折りして献上した爲、家光から「日本一の馬術名人」と讃へられ、その名は全國に轟きました。今日でも境内に「平九郎手折りの梅樹」が見られます。

 この物語は講談で有名ださうですが、琵琶樂の譜面が殘されてをらず、長らく忘れ去られてゐたところ、鶴心さんの師匠、鶴田錦史の實況録音開放テープを復元し、譜面に起こして、やっと演奏できる形となりました。

 蹄の音、馬の足踏み等描寫にも優れ、鶴心さん迫真の語りを堪能できました。

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2008年8月 5日 (火)

巴里オペラ座

Pari 初來日となる巴里オペラ座公演《トリスタンとイゾルデ》をオーチャードホールで觀る。2階袖席故、舞臺に近く、沸き上がるオケの音が響くだけでなく、合唱や合圖の喇叭等もこの觀客席を利用した爲、非常に音が立體的となり効果が上がり、全て渾然一體となるのはワーグナーの意圖した響きでせう。
 今回の演出で特記すべきことは映像作家ビル・ヴィオラによる映像が舞臺に4時間垂れ流され、主人公の心象風景として海、月、水、火、木、水中で絡み合ふ男女、逆回しにより水と共に昇天する場面等が寫し出されました。美しい映像が歌劇理解の助けになつたのは確かでせうが、非常に單調故氣附くと寝入つてゐたなんてことが屡々ありました。曖昧模糊、意識白濁、はっきりとしない、もやもやとした感じはワーグナーそのものかも知れませんが、曲に集中するよりは、どっぷりと身を任せる感じです。

 久し振りに聽くセミヨン・ビシュコフの指揮はしっかりとした、重いテムポで縱横無尽に繰り廣げられ、減り張りもあり、低音の効いたワーグナーらしい響きがずっと鳴り續けてゐたのがよかったです。映像がある爲、ピーター・セラーズの演出は過度な動きもなく、真っ黒い舞臺で歌手が照光により浮き上がる他抑へた演技です。
 ヴィオレッタ・ウルマーナ(イゾルデ)は鮪のやうな巨漢を生かし非常に聲も出て、大きなオケの音の洪水に埋没せず、フランツ・ヨーゼフ・ゼーリクのマルケ王も堂々として一幕最後は一階平戸間に姿を現した時の存在感がありました。クリフトン・フォービス(トリスタン)も上手でしたがプログラムの寫眞と違つて禿オヤジであつたのが殘念。ボアズ・ダニエル(クルヴェナール)は表情もよく、エカテリーナ・グバノヴァ(ブランゲーネ)も清楚な雰囲氣がよく、歌手の凸凹がなく、非常に緻密なアムサンブルが素晴らしかったです。陶酔の局地の《トリスタン》として記憶されることでせう。
 終演後は机が出され、出演者並びにジェラール・モルティエ総裁も終始笑顔で一人一人にお禮を言つてサインしてくれました。モネ劇場、巴里と改革路線が成功したのですから、紐育へ行かず新國に來てくれれば、どれだけよかったことか…

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2008年8月 4日 (月)

王子

Ouji2 9月に茂木で行はれるMotoGP、日本グラン・プリを前に、全レースを放送してゐる日テレG+の壮行會が開かれました。今年は、鈴鹿八耐の前日と云ふこともあり、日本人選手全員ではなく、バイク界の王子「中野真矢」選手のみとなりました。
 笑顔がいいとかみさんのお氣に入りの選手ですが、移籍して今年は今ひとつパッとしません。まだ、総合順位10位と奮はず、後半戰に期待したいところ。過去カワサキの班に居た時に茂木3位入賞經驗(2004年)がありますから、今年の抱負は「無轉倒・表彰臺」と力強く語つてくれた王子。
 子供の運動會の翌日が決勝故、行けない筈でも血が騒ぎます。どうにかして、行けないものか…。

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2008年8月 1日 (金)

ミュージカル

 新國立劇場主催、子供の爲のオペラ劇場 《ジークフリートの冒険》指環を取り戻せ!に子連れで行きました。昨年の《スペース・トゥーランドット》同様、原作の改作がされてをり、歌詞は日本語。少ないオケでちゃんとワーグナーの響きが出てゐるのに感心し、メロディーだけ樂しめればよいのですが、獨逸語ではない、物語が間違つてゐる、と子供の方に立腹されて大笑ひ。「これは本物ではない」とまで斷言され、本物の良さを知つてくれた嬉しさの反面、これはこれとして樂しめよ!とも思ふのでした。

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