« 2008年9月 | トップページ | 2008年11月 »

2008年10月31日 (金)

卓話

Nadaman 先日、國際觀光日本レストラン協會50周年式典を前に、創設當時を知る方のお話を聞きました。來年98歳だと云ふのに、さすがに足はご不自由とのことで車椅子でしたが、矍鑠(カクシャク)として、冴えた頭でスラスラとお話になります。

 24名で始めた頃は事務所へ行つてもやることがなく、東京オリムピックに協賛により商品を提供して貰ひ、よいサービスができて知名度も上がつた爲、それにより會員店が増えたとか、運輸省の天下りは一切受附けなかつたので陳情がたいへんであつたとか、美味しいものを食べ、晩酌をし、夢を持てば長生きできると元氣に話されました。

 場所は新宿、小田急百貨店の14階、今年改装したばかりの「なだ萬」さんでした。畫像の旬菜には、

  松茸菊花浸し
  みず胡桃白和へ
  鮑柔煮
  生雲丹豆腐 コンソメ餡
  汲み湯葉 イクラ餡

と季節の前菜が品良く出て來ました。
 それから、松茸の土瓶蒸し、平目に帆立貝、牡丹海老のお造りに、蟹スープ蒸し(茶碗蒸)、西京焼きと和牛ステーキ、そして小さな陶器竈で炊いた栗と小豆ご飯に赤出汁と白菜の香物、最後に洋梨、巨峰、黒胡麻アイス、栗のムース、キイウヰ、柘榴と云ふ何とも豪華な會席でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月30日 (木)

菊慈童

 薩摩琵琶の第一人者、友吉鶴心研修の會「花一期」、國立能樂堂へ赴く。驟雨來たりなば、急ぎて軒下に入りざりき。早々に開門致せしは幸ひにて、順繰りに座して待つ。靜靜(しずしず)と進み行く着飾る婦女は堂内通路團子状態になりし。果てしなき譲り合ひに脇通ること能(アタ)はず、奧の扉より這入れば、見事演者の真正面四列目、招待席前に着く。

 五色の揚幕(アゲマク)上がり、橋掛りを歩む所作より樂曲始まる。嚴(オゴソ)かなる緊張心地よく、座しておもむろに懐より黄楊(ツゲ)撥(バチ)出(イダ)して譜面臺に置き、居住まひ直し、構へて目を瞑りたり。

 橋本治作詞《菊慈童》はお囃子入りなば華やぎ、新曲の趣(オモムキ)。弟子との三重奏、大きな亂なく、出だし(アインザッツ)揃はずとも構はぬは邦樂故、西洋音樂に親しみたる身には些(イササ)か違和感覺ゆ。鶴心が聲、孰(イズ)れよりも飽くまで朗々と響き渡り、既に自家薬籠中の物となり、研鑽の程知れぬ見事な出來映え。

 二曲、現代音樂の雄(ユウ)、武滿徹作曲《触(エクリプス)》は圖形樂譜と云ふ至極難解なものらしく、謡(ウタ)なく尺八の二重奏のみ。即興性はヂャズに通じ、大地を揺るがす風とも、松風とも、或ひは衣擦れの音か。顕(アラハ)れ出でたる音曲(オンギョク)は掴み所なくも、演者の心は傳はりし。

 休憩後、勝海舟作《城山》は西南戰爭、西郷隆盛最期を語る。獨奏になりしも、却(カヘ)りて鶴心の度量大にして前面に現れ、一音より薩摩城山へと我らを誘(イザナ)ひ、其の聲(コヱ)郁郁(イクイク)と戰(イクサ)を描寫、孤軍奮闘虚しく敗退する樣浮かぶ。

 総じて刻苦勉励(コククベンレイ)の精進滲(ニジミ)み出(イデ)器大きくなりき。淡き墨繪から輝き増し、沈金蒔繪の如く要所光り、大家への階段確實に登る樣(サマ)麗(ウルハ)しし。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月29日 (水)

一日に四人

 日本では一日に四人以上がHIV(人免疫不全ウヰルス)に感染してゐると聞いて吃驚してゐます。HIVに感染してから凡そ10年位でエイズ(後天性免疫不全症候群)が發病する場合が多く、かうなると免疫機能が破壊されて生存率も低くなります。
 HIV=エイズではありません。無症状でも感染させる力があり、長い潜伏期間を伴ふ爲、本人も氣附かず撒き散らしてゐることも多いのでせう。

 空氣感染はしませんが、性行爲や輸血で起こることが多く、自分を守り、相手を守る爲にはコンドームは必須です。先進國で増えてゐるのは我が國だけではありませんか。世界同時株安の不安定な世の中で、只でさへ少子高齢化が進んで、これではどんどん日本人が減つてしまひます。自分が趣味に現を抜かしてゐる間、一日に四人以上が感染してゐると云ふ現實。不安になります。

レッドリボン

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月28日 (火)

日本人選手

Valencia WGP最終戰ヴァレンシア大會の排氣量250cc級では10位から疾走して堂々の2位入賞、表彰臺に上つた高橋裕紀選手。決してイケメンではありませんが、直(ひた)向きな走りが大好きです。足の感覺を失ふ程の怪我を拂拭して、來期から最高峰MotoGPへも上がることも決まつてゐます。面皰(ニキビ)面の高校生から逞しい侍になり、獨逸GPのパドックで會つた時もすっかり大人の風格さへありました。今頃、新しいバイクの試驗走行をしてゐることでせう。
 それにしても、今期年間優勝を遂げた真ん中のシモンチェリの爆發頭と総合2位となつた西班牙人選手バウティスタのやんちゃなこと。來年もこの二人が優勝爭ひを繰り廣げることでせう。

 勝負の世界ですから、必ず負ける者も居る譯で、王子こと中野真矢はWSBへ移籍、250cc級の青山博一はまだ席も決まらず悲しいです。125cc級の二人の日本人選手、小山知良も動向がはっきりせず、中上貴晶は續けて同じ班で乘れるやうです。世界最高の技術を持つ日本の二輪生産會社が、積極的に日本人選手を登用する爲にも、日本での大會自體も集客を含め色々と見直しも必要なのでせうねえ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月27日 (月)

實況録音

 小雨ぱらつく週末は何処へも出掛けず、結局オペラ三昧に。1968年のバイロイト音樂祭實況録音、樂劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》全曲。CD丸々4枚、休憩を入れずに4時間を超える爲、お氣樂に聞けませんが、學生の頃はカラヤン&ドレスデンのLPをテープに落として、掛けっぱなしにしてよく聽いたものです。

 今回、久し振りにちゃんと聽いたものは、ベーム指揮のものがレコード化を目指してゐたものの、衣裳リハーサルの後にザックス役のワルター・ベリーが降板した爲、日の目を見なかった録音。ダブルキャストのテオ・アダム全日歌ひ切り喝采を受けたことは聞いてゐましたが、やつとオルフェオがCD化。SP盤の第三幕もたいしたものでしたが、これでベームの全曲がやっと聽けました。SP盤の第三幕もたいしたものでしたが、

 壮年期のベームはテムポも速く、輕快に滯ることなく明るく邁進します。若々しいギネス・ジョーンズ、凛々しいアダムが魅力。あの祝祭歌劇場の音を思ひ出す臨場感があり、心の底から喜びが沸き上がるやうな演奏です。實実況録音故の不安定要因はあるものの、歌劇場へ行けばそんなことは日常茶飯事故、自分は全然氣にならず、冷たくじめじめした空氣が凛として、宿題を澁々やる子供にも文句を言はれずに、聽き通せたのも奇跡。普段だと詰まらないとすぐに言はれるのに、『のだめ』のお陰もあり、じっくり耳に心地よく響いたのでした。

Wagner: Die Meistersinger VonMusicWagner: Die Meistersinger Von


アーティスト:Adam,Jones,Bohm

販売元:Orfeo

発売日:2008/09/29
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Wagner: Die Meistersinger von N糅berg, Third ActMusicWagner: Die Meistersinger von N糅berg, Third Act


販売元:Profil

発売日:2006/02/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月24日 (金)

江戸情緒

Nakamuraza この間、淺草寺境内の「平成中村座」公演、《假名手本忠臣藏》のC組を觀ました。桃井家家老、加古川本藏に焦點を當てた構成となつてをり、大序〈鶴ヶ岡社頭兜改めの場〉の次、滅多にやらない二段目〈桃井館力彌上使の場〉が入り、既に許嫁である小浪に逢ふ場面や、三段目〈足利館表門進物の場〉及び〈松の間刃傷の場〉を挾んで、八段目〈道行旅路の嫁入〉では勘三郎の戸無瀬と七之助の小浪の踊りも入り、九段目〈山科閑居の場〉です。

 江戸情緒たっぷりに靴を脱ぎ、狭い椅子席で見ますが、館内でお辯當も食べられ、狭い分聲も通り、花道も近く、よく觀えて樂しかつたです。文樂で好きな〈山科閑居の段〉は義太夫節と科白の違ひや、「でかしゃった、でかしゃた…」と泣きの入る場面の違ひが樂しめ、仁左衛門の本藏が切られた後には、目頭が熱くなります。
 橋之助の若狭之助、彌十郎の高師直、瑞々しい七之助、孝太郎の顔世御前とお石、勘太郎の鹽谷判官、若人の活躍が光りました。歌舞伎は役者を見るものですが、役者が揃ふと尚更素晴らしい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月23日 (木)

當選

 昨日、マレーシアのセパン周回軌道(サーキット)で行はれたMotoGP第17戰、マレーシア Grand Prixでは、ヴァレンティーノ・ロッシが最高峰級通算71勝目を飾り、表彰臺に上がるのは何と150回目となりました。來期、撤退を決めたKTMを驅る青山博一も250cc級二位に附け、久々の表彰臺。來年も續けて乘る爲には今週末の最終戰、ヴァレンシア Grand Prixもよい成績を殘して欲しいところです。

Michelin さて、茂木で行はれたMotoGPの個人的な報告をトーチュウさんへ送つた話は致しました。ご覧になつてゐない方は、東京中日スポーツ新聞のサイト「トーチュウ F1 Express」内のFREEコンテンツへ。「WGP」→左下の「もてぎ通信員」→「茂木リポート(gramophon)」。

 その際、プレゼントに應募したところ、見事に當選しました。記事内容が良かった?プログラムとミシュランの2008年のWGP全戰の日程や周回軌道の形状、タイヤの摩擦具合等を記したガイド本です。來年からブリジストン一社になりますから、これは貴重です。トーチュウさんありがたう。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月22日 (水)

代打

 ローザンヌ歌劇場公演、歌劇《カルメン》主演のマリーナ・ドマシェンコが病氣故來日できず、代はりにベアトリス・ユリア=モンゾンが歌ひました。細く魅惑的な肢體を生かした堂々たる演技はやや單調な歌になりがちでも大いに盛り上げてくれました。東京文化會館のA席は平戸間下手横の二階の庇の下故、音が届き難い席でしたがよく觀えてよい席でした。

 序曲や間奏曲の間に闘牛士たちが控え室で闘牛の準備をする無言劇場面を挿入し、第四幕の闘牛士の入場場面を既にカルメンと同棲してゐるエスカミーリオの部屋にして、窓から手を振るアルノー・ベルナールの演出は面白かつたです。英雄としてのエスカミーリオと云ふより、もっと人間臭い男と女の場面になりました。

 但し、合唱は新國の方が斷然上手なのは、廣い舞臺に慣れてゐなかつたからかも知れません。魅惑的なカルメンに比べると、歌は上手なものの腹の出たドン・ホセとエスカミーリオは常々殘念です。うちの子供も「あんな奴に惚れるカルメンの氣持ちが解らない」と憤慨してゐました。

 また、第三幕の山の中の盗賊たちの棲家に、農家の娘ミカエラや闘牛士が簡單に來られるのも考へてみると不思議です。臺本上仕方ないのでせうが…

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年10月21日 (火)

箱式

Hakosk 參加者が自ら手を使ひ、紙一枚から立方體を作る講習會(ワークショップ)に子連れで出掛けました。ハコシキで有名になつたオオクラテツヒロさんに會ふ爲でもあります。彼とは職話會で一緒になつてから、すき焼今朝のポスターを依頼して、幾度もお會ひしてゐますが、講習會は初めてでした。今回は限られた時間内で仕上げる爲、折り目も附き、組み立てると塵紙入れとなるものに、繪を描きます。
 意外と動物の顔を見てゐないので、全く筆が動かず、仕方なく見本の「豹」を真似て描いたのがこれです。角を正面にするところが新鮮であると共に、意外と難しい。時間があれば、自動車や自動二輪車を描いてもよかつたですねえ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月20日 (月)

すきや連

Chinya 向笠千惠子さんの 『すき焼き通』 平凡新書 出版記念宴會のお誘ひを受けて、淺草の同業「ちんや」さんへ赴きました。人形町今半さん、伊勢重さん、松阪の和田金さん等同業者だけでなく、千住の葱雅さん、九重味醂さん、米沢牛の登起波牛肉店さん… 本の中で紹介された店や業者さんが一同に會し賑やかな集まりでした。

 弊社のすき焼は厨房で鍋に牛脂を塗つてあり、直ぐに割り下を入れて肉から炊くのですが、ちんやさんでは温めた鍋に牛脂を溶かし、先づ葱を焼き、その上に肉を並べる形式でした。微妙に炊き方が違ふのも勉強になります。また、向笠さんの本には名前しか出て來ないので、是非取材でお訪ね下さいとお傳へしたところ、以前ベルランには來たことがあるさうでした。これから鍋の季節に合はせて、素敵な本の登場です。

 また、かうした集まり「すきや連」を來年も開かうと云ふので樂しみです。

Bookすき焼き通 (平凡社新書 439)


著者:向笠 千恵子

販売元:平凡社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年10月17日 (金)

すき焼パーティー

Sukiyak まだ、すき焼がご馳走であつた頃、船上でもすき焼パーティーが行はれたのだと云ひます。戦前の日本郵船の豪華客船では、献立以外でも、註文さへあれば何でも本當にこしらへて食べさせたのが自慢であつたとか。

 船旅で唯一の樂しみの云へば食事であり、食べることに飽きれば退屈極まりない。そこで甲板に茣蓙を敷き、紅白の幕で囲ひ、卓袱臺に電氣コンロですき焼を食べさせたところ、非常に好評であつたらしいのです。その雰圍氣を今月いっぱい、横濱の氷川丸で再現してゐます。船上では関東式に割り下を作つて炊いたやうです。異國情緒溢れ、さぞかし優雅であつたことでせう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月16日 (木)

艶笑噺

 昨日はぽけかる倶樂部さん主催のお座敷落語の會がすき焼今朝の大廣間で行はれました。晝食時故、すき焼御重を召し上がつて戴いた後、三遊亭鳳樂さんのお噺です。近頃は廣間をもつ店も少なく場所探しがたいへんなのだとか。

 久し振りの大勢さんで厨房、仲居も反省點が多く恐縮です。飲み物は個別精算故、註文を取りお出しする間合ひや、料理を出す間隔、お下げする時間帶等、色々と勉強になりました。通常「すき重」は玉子とじなのですが、30名近く一度の調理できず、「温泉玉子」を先にお出ししたら、それだけ先に飲まれてしまつたり… それでもさすがは古典落語の大家であるだけに、落語は笑ひ聲が廊下へ響く程盛況で、また、ご利用戴けることを祈つてをります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月15日 (水)

劇中劇

 今期は新國の平日晝間公演(マチネ)會員となつた爲、來年6月迄わんさかと歌劇三昧に浸れます。但し、趣味が多く、歌劇にだけ掛けられませんから、三階真ん中です。それでも舞臺から遠いだけで音には大滿足してゐますよ。
 さて、季節最初の出しものはプッチーニの《トゥーランドット》。ヘニング・ブロックハウスの演出は、作曲した當時のことを鑑み、20世紀初頭の伊太利の移動小屋で序曲前から始まり、そこで觀客が假面を附けて劇中劇として「トゥーランドット」を演じて、リュウの死まで續く、補筆部分からまた20世紀に戻ると云ふもの。合唱は定評があるので安心して聽けるものの、子役が人を呼ぶ時に日本式であつたのが興醒め。シッシッと追ひやってゐるやうに見えてしまふ。面白い解釈だとは思ふものの、どうでせう。奇をてらい過ぎな感じもします。但し、二幕はすっかり歌に引き込まれて、劇に集中した爲、全く氣になりませんでしたね。前回のやうにブランコに乘る皇帝よりは全然マシです。

 イレーネ・テオリンのトゥーランドットは北歐らしい澄んだ通る聲で素敵だが、底力の欲しいところ。ヴァルテル・フラッカーロのカラフはでっぷりと太つてはゐるものの響くテナーも釣り合ひもよく、浜田理恵のリュウ、妻屋秀和のティムールも雰圍氣を壊さず、アンサンブルもよく、全體としてのまとまりもありました。充分に及第點ですが、何か物足りなさを感じてしまふのは何故でせう。


 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月14日 (火)

飛行船模型

Hori1 日本一、否、世界一の飛行船模型として親しくさせて戴いてゐた堀内 穣さんがお亡くなり、本日告別式がありました。以前、ベルランでツェ伯號の料理再現の際には必ず、模型をお持ち下さり雰圍氣を盛り上げてくれました。鹿鳴館やツェッペリンNTの模型を戴いたり、『ブイヤント航空』懇談會にもお誘ひ下さり、まだまだ、色々作りたいと伺つてゐただけにとても殘念です。暫く前から入退院を繰り返し、具合が惡いと聞いてゐましたが、そんなあっけなく逝つてしまはれるとは悲しいです。

 最期のお別れで見た堀内さんは病後とは思へぬ安らかな顔で少し安心しました。きっと、天上ではツェッペリン伯爵に直接構造を伺つて、新たに模型作りをされてゐることでせう。葬儀場の一角には、堀内さんの作品が並べられ、模型一筋の彼の人生が垣間見えました。只の紙からよくぞ、あそこまで作つてくれたものです。丁寧な仕事に人柄が現れ、以前お住まひの「ほのぼの荘」の名の通り、温かい作品ばかりでした。

 ツェ伯號船體の文字はもしかして赤でGraf Zeppelinと書いてあつたのではないか、と疑問を持たれてゐましたが、解決したのでせうか。少し大きめのゴンドラを作つたので見て欲しいとお持ちになつたり、思ひ出は尽きません。フルトヴェングラーの78回轉盤を蓄音機で聽く會にもいらして下さいましたねえ。

Hori2 貴君が蒐集された藏書や製作された模型が生かされることと共にご冥福を祈ります。合掌。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月10日 (金)

蓄音機の調べ

 本日で、東京都庭園美術館の「蓄音機の調べ」も最終日。昨日は午前中70名、午後は90名近くの方が押し寄せ、立錐の餘地もない程の大盛會でした。さて今日はどうなりますやら。

ご來場戴けない方に様子をお傳へすべく、検索したら早速動畫をお撮りになつてゐる方がいらっしゃいました。
http://jp.youtube.com/watch?v=yKRxjXhnNCg

雰圍氣だけでも傳はりますか。
隈部敏夫さんありがたう。

 午前中の回では、廊下の家系圖を見てゐた團體のお客様の私語が五月蠅く、ザワザワと落ち着きがありませんでしたが、午後はたっぷり、否どっぷりワーグナーの響きに浸れたと思ひます。然も、朝香の現ご當主も音を樂しまれたと後で伺ひました。樂しかつた一時も終はりました。
 もしも、機會があれば、芝生のお庭で携帶型蓄音機をお聽きかせできたら、氣持ちのいいことでせう。或ひは「1920~30年代の飛行船」企劃展示でもあれば、幾らでも協力するのですが…

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年10月 9日 (木)

大勢

 毎日、大勢のお客様が訪れて、東京都庭園美術館は盛況です。二階へ階段を上がると、正面に蓄音機が鎮座してをり、始まる前から長椅子にくつろいでお待ちになる方やら、「何これ…」と、もの珍しさうにご覧になる方、「何だ喇叭がないぢゃない」と不思議がる方、ビシバシ寫眞を撮るから、色々な方がゐらして、横から見てるこちらも樂しい「蓄音機の調べ」です。

 簡單に蓄音機の説明、78回轉盤のこと、針のこと、樂曲に就いて解説し乍ら、持ち時間の30分ではせいぜい3面乃至4面乃至しか掛けられません。それでも、靜かに目を閉じられて、宮様縁の音盤に聽き入つて下さいます。愈、明日最終日。交響曲とワーグナーを掛けます。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月 8日 (水)

控へ室

PhotoPhoto_2 舊朝香宮邸での蓄音機による小演奏會。5分前の館内放送まで、控へ室にて待ちます。奧の部屋であつたり、入り口近くであつたり。ふと見ると、文化財として指定されてゐたのですね。それもその筈、1933(昭和8)年に完成したアール・デコの建物だからです。
 そこで自分の蓄音機を鳴らせるのだから幸せです。

| | コメント (0)

2008年10月 7日 (火)

皇居外苑

Kusunoki 毎日曜日、皇居外苑の内堀通りは區切られ、一部「宮城前自轉車專用道路(パレスサイクリングコース)」になります。貸し出し自轉車で祝田門、二重橋前から氣象廳前、平川門迄のんびりと乘ることができます。此処には運動を目的としてゐる爲、電動助力自轉車はありませんが、二人乘り用(タンデム)、山岳自轉車(マウンテンバイク)、輕快車、小型車(ミニサイクル)、子供車、幼児車が揃つてゐます。用紙に記入しさへすれば、誰でも借りられますので、一寸した秋の運動にもって來いです。併し、全速力で漕ぐと一周でもう終はり、自轉車を降りても足はガクガクと酷い目に遭ひまのでご注意の程を。

 近くには最中でなく全銅製、楠木正成公像(畫像)もあり、日比谷通りを超えると1934(昭和9)年竣工の「明治生命館」が見學できます。二階部分の一部展示や食堂、相談室、勿論中央吹き抜け等竣工當時の面影を殘した意匠を凝らした屋内は素敵です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月 6日 (月)

設置

Teien04Teien03 舊朝香宮邸、二階へ階段で上がつた所の廣間に板張りの臺を置き、そこにHMV194型を設置しました。何とも収まりがよく、最初から在つたのではないかと思ふ感じです。それもその筈、往事はそこに蓄音機が置かれてゐたさうです。宮家の蓄音機は知人に渡り、今回貸し出しに應じてはくれず、私が協力した次第。
 現在、建物自體を見せる企劃ですから、三脚さへ立てなければ寫眞撮影ができます。現在は使はれてゐませんが、温水が回る暖房機の前の網が、部屋毎に違ふ意匠が凝らされてゐたり、通氣口にも装飾が施され、見れば見る程味はひ深い建物です。
 階段上の明かりしたには、金屬製の受け皿があり、何かと思つたら花を生ける溜のものでした。現在は湿氣で建物が傷むからと使はれてゐないのが殘念です。

 先週の木曜日から掛けてゐますが、盛況で毎回50名程度じっくり耳を傾けて下さいます。明日も午前、午後とゼンマイ回して來ます。
Chikuonki2008102

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月 3日 (金)

搬入

Teien06Teien01Teien02 30日に蓄音機を自宅から出して、舊朝香宮邸へ搬入しました。日本通運の美術擔當者3名の専門家が鮮やかに梱包して、速やかに運んで下さいました。さすが手際が良くて見事な捌きに感心しました!こんなにも丁寧に扱つて下さると助かります。

 到着すると正面の入り口を開け、ラリックのステンドグラス扉から入場です。パーティーや公式行事以外でも開かなかつた筈の正面から入るのは氣持ちの良いもの。

 二階廣間の舞臺に設置。早速、ゼンマイを回して鳴らしてみると、自宅より全くもつて素晴らしい響き方です。建物何処に居ても聞こえるやうな音ですが、大音響に耳を塞ぐ、苦痛を伴ふやうなこともなく、優しい調べが鳴り渡ります。嫌な反響や振動も全くなくて、心休まる音がします。昔は實際に同じ場所に置かれてゐたと聞いて納得。兎に角、これは必聽ですね。滅多にないだけでなく、音像もはっきりとして、100年も前の78回轉盤の底力が見られますよ。

 今日は畏くも音盤をご寄贈下さつた宮様皇女にご臨席を賜り、往時の音を忍ばれました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月 2日 (木)

訪問者

 Kazuto_6 大治郎席のもうひとつの魅力は、全日本を走る現役選手や引退した選手等、加藤大治郎縁の方々が應援に驅け附けてくれるのも、この席の魅力です。例へば、現在テレヴィジョン番組で125cc級の解説をしてゐる元世界チャムピオン、坂田和人さん。

 東京都出身の選手は意外と少ないのですが、1994(平成6)年と1998(平成10)年に周回軌道(ロードレース)世界選手権(WGP)の125cc級年間チャムピオンを獲得してゐる方です。氣さくな人柄と的確な表現が魅力で、素人にも解り易い解説が素敵です。他に「青木三兄弟」の末っ子、青木治親、亀谷長純、「兄貴」として慕はれる選手會長、辻本 聡等々、大勢が來てくれます。

08mote1 例年C席であつたのが、今年はE席となり、最後のヴィクトリーコーナーの目の前の切り返しと、ホームストレートを走り抜ける選手の背中を應援することになりました。獨逸GPではS席で觀戰できたので、色々な角度から見るのも樂しいものですね。

 本日より東京都庭園美術館で蓄音機による小演奏會です。明日と来週水、木、金曜日の全10回ありますので、お暇な方はお立ち寄りください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月 1日 (水)

大旗表現

Hata1Kankyaku 例年、大治郎記念席では大きな旗で觀客席を覆ひ、閃かせて存在を主張します。場内放送で紹介されるだけでなく、國際映像にも必ず寫る爲、昨年邊りから、他の贔屓組を應援する席も橙色の旗(KTM)も翻るやうになりました。通常、各人が小旗を振りそれが目立ちますが、大人一人で持ちきれないやうな巨大な大旗ともなるとかなり違ひます。全體像はこちら

| | コメント (0)

« 2008年9月 | トップページ | 2008年11月 »