« 飛行船模型 | トップページ | 艶笑噺 »

2008年10月15日 (水)

劇中劇

 今期は新國の平日晝間公演(マチネ)會員となつた爲、來年6月迄わんさかと歌劇三昧に浸れます。但し、趣味が多く、歌劇にだけ掛けられませんから、三階真ん中です。それでも舞臺から遠いだけで音には大滿足してゐますよ。
 さて、季節最初の出しものはプッチーニの《トゥーランドット》。ヘニング・ブロックハウスの演出は、作曲した當時のことを鑑み、20世紀初頭の伊太利の移動小屋で序曲前から始まり、そこで觀客が假面を附けて劇中劇として「トゥーランドット」を演じて、リュウの死まで續く、補筆部分からまた20世紀に戻ると云ふもの。合唱は定評があるので安心して聽けるものの、子役が人を呼ぶ時に日本式であつたのが興醒め。シッシッと追ひやってゐるやうに見えてしまふ。面白い解釈だとは思ふものの、どうでせう。奇をてらい過ぎな感じもします。但し、二幕はすっかり歌に引き込まれて、劇に集中した爲、全く氣になりませんでしたね。前回のやうにブランコに乘る皇帝よりは全然マシです。

 イレーネ・テオリンのトゥーランドットは北歐らしい澄んだ通る聲で素敵だが、底力の欲しいところ。ヴァルテル・フラッカーロのカラフはでっぷりと太つてはゐるものの響くテナーも釣り合ひもよく、浜田理恵のリュウ、妻屋秀和のティムールも雰圍氣を壊さず、アンサンブルもよく、全體としてのまとまりもありました。充分に及第點ですが、何か物足りなさを感じてしまふのは何故でせう。


 

|

« 飛行船模型 | トップページ | 艶笑噺 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/41030/24407829

この記事へのトラックバック一覧です: 劇中劇:

« 飛行船模型 | トップページ | 艶笑噺 »