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2009年1月29日 (木)

相反する感情

 相反する(アムビヴァレントな)感情が交差する人間像を描く文樂、人形淨瑠璃。義太夫節が描き出す物語は、不條理なことが多いのですが、それが却つて人の本質をあぶり出してゐるのですね。
 中本千晶著 『熱烈文樂』 三一書房 は、文樂大好き人間の著者が、思い入れたっぷりにその魅力を觀客の立場で、詳しく描いてゐます。

 太夫は「聲優」兼「語り(ナレーター)」兼「歌手」であり、
 三味線彈きは「ひとりオーケストラ」だと言ひ切り、
 メロドラマ「世話物」は遊女を商家のぼんぼんが戀に落ち、身請けを巡る金錢的トラブルで心中、
 時代劇「時代物」は主君が危機に陥り、忠義の爲に部下が自分の妻子の命を犠牲にするとあっさり解説。

簡單に言つてしまへばさうなのでせう。血液型で分けるなら太夫はB型、三味線はA型、人形遣ひはAB型とか、面白い女性ならではの判斷もあり、細やかな指摘が散りばめられ、初心者には親切な一書。

 また、現在發賣中の雑誌『サライ』にも特輯が組まれてゐます。こちらの方が総天然色寫眞も多く、いいかも知れません。來月は東京公演がある故、豫習のつもりで探したら、色々ありました。

熱烈文楽Book熱烈文楽


著者:中本千晶

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サライ 2009年 1/22号 [雑誌]Bookサライ 2009年 1/22号 [雑誌]


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