« 空氣より輕い乘物 | トップページ | もう安全? »

2009年2月 6日 (金)

文樂三味線の魅力

 朝日カルチャーセンターで開かれた野澤錦糸さんの公開講座「文樂・三味線の魅力」を聽講しました。今週末から國立劇場に掛けられる《敵討襤褸錦(カタキウチ ツヅレノニシキ)》と云ふ珍しい作品を實際に一部演奏し乍ら解説して下さいました。
 「非人の仇討ち」として有名なもので、昔は玄人並の趣味人が練習したらしく、床本の印刷物がかなり出回つてゐたらしいのです。題名の襤褸は本來「ボロ」と讀む、 着古して破れた衣服のことで、仇討ちの本懐を遂げればそれも錦に變はると云ふ意味です。

 〈大安寺堤の段〉前半は暗い悲壮感が漂うやうに、三味線で擬音を用いて雰圍氣を盛り上げてゐると云ふ。寒々しい風や火の彈ける音等、ぼうッと聞いてると全く氣附かない箇所を念入りにお教へ下さり、納得しました。
侍から非人に身を窶(ヤツ)して敵を狙ふ樣、ほんたうに奈良に在る大安寺の現在の樣子、通風に罹り足の痛い兄、尺貫法をセンチメートルにすると幾らか、近松門左衛門が天才なのではなく、時事問題をすぐに戯曲にした素晴らしい才能の持ち主であつた等、少しは知ったる者には面白い話がわんさか出て來ました。

 そして、終了後、知人のお供で錦糸さんご本人のご挨拶もでき、ますます、文樂が身近になつて、來週の公演が樂しみになりました。

|

« 空氣より輕い乘物 | トップページ | もう安全? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/41030/27768236

この記事へのトラックバック一覧です: 文樂三味線の魅力:

« 空氣より輕い乘物 | トップページ | もう安全? »