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2009年5月15日 (金)

スーダのバラード

 佐藤久成さんの提琴獨奏會を聽きに東京文化小ホールへ行く。前回同様、岩崎淑の洋琴伴奏。前半はドビュッシーの奏鳴曲とベートーヴェンの「春」奏鳴曲。孰れも響く渡る爽やかさはなく、20世紀音樂として捉へられたドビュッシーにはカンディンスキイの繪畫のやうな○や△□が散りばめられて、それぞれ主張して全體として一應形になつてゐる感じ。ベートーヴェンはウキウキと野原を歩き回り、爽やかな風が訪れることなく、ガシガシ行進する兵隊の演習のやうな趣があり吃驚。

 後半の超絶技巧曲になると、俄然ノリがよくなり、心憎い演習もあり、バンバン彈きまくり。日本初演となるスーダ(1865-1931)の《バラード》は歴史の狭間に埋もれたままの曲を發掘したもの。なかなか面白い浪漫派らしさに溢れてはゐるが、旋律が心に刻まれる程のこともなく、流行らなかった理由が見えた氣がしました。
 ヴィニヤフスキイ、サラサーテと難しいもの程燃える佐藤さんらしさに溢れ、元氣が貰へる素敵な演奏會でした。

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