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2009年5月 7日 (木)

能舞臺

200904181449000 昨年同樣、表参道に在る青山銕仙會(テツセンカイ)研修所に薩摩琵琶奏者、友吉鶴心とその門下生の研修會へ。
 
  お弟子さんの演奏による〈猿蟹合戰〉〈HIINA〉〈敦盛〉は日頃の寝不足が祟って所々寝入つてしまひました。きちんとさらい、よ~く練習してあることは理解できます。とても立派なのですが、まだ自家薬籠中のものとなつてをらず、技量を發揮して聞き手に氣持ちが傳はる高みに至つてゐないやうな氣がしました。

 ここ何回か耳にしてゐる門下生の方々が皆それぞれ研鑽を重ねてゐるのでせう、努力が確實に表れてゐました。こちらが勝手に見聞きしてゐる方々の中で

 西園富士子による〈城山〉は、腕も上がり聲に張りがあつて格段の旨さが加はり、こちらが吃驚。上手になつたことが理解できたのが嬉しい。こちらも學ばせて頂いてゐたのですね。

 丸山恭司による〈湖水乘切〉は、だいぶ太られたのか聲が太く聞き取り易くなりました。但し、まだ高音が出ず、ややもすると一本調子となるので殘念。それを乘り越えると、大化けするかも知れません。

 逢坂譽士による〈羽衣〉は安心して聽けました。語りの中で山場の作り方がやや不足してゐるので、場數を踏むときっと貫禄も附くことでせう。

 最後に鶴心に丸山、逢坂が加はり、橋本治作曲、お囃子も入つた〈嶋の爲朝〉。師匠たる鶴心の細やかな演じ分け、描寫の際の合奏による深み、お囃子による盛り上がりと普段と違つた醍醐味がありました。但し、琵琶らしくなく、どちらかと云ふと三味線風な扱ひとでも言つたらよいのか、派手派手なのが面白かつたです。

 師匠鶴心さんの技量はさすが別格なのですね、彼方此方に餘裕があり、たっぷりと聞かせてくれました。今回は演奏者の成長と共に、聞き手の自分も耳が肥えたことが分かったことが大進歩です。

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