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2009年9月16日 (水)

表装

 自分が習ふやうになつてから、掛け軸の表装が氣になる。老舗の熟練の技を披露する小さな展覧會「以白會表装展」が先週、鳩居堂三階畫廊で開かれた。
 未だ未熟故、裏打ちが終はると生地がうねつてしまふが、完璧と云ふのはかう云ふことだと言はんばかりの完成度には頭が下がる。勿論、展示作品は職人の技なのだから、當り前なのかも知れないが、細かいところがきっちりしてゐるのが氣持ちがいい。

 この間讀んだ布施英利 『京都美術鑑賞入門』 ちくまプリマー新書、2009年に面白いことが書いてあつた。日本の繪畫を何と「電話」に喩へてゐる。

 襖 繪: 動かせないから「据え置き電話」
 屏風繪: 可動式の据え置き型は「コードレス電話」
 掛 軸: 丸めて、紐で止めて、箱に入れて何処でも持ち運べるので「携帶電話」

随分飛躍した發想だが、若い人にはこの方が理解し易いのかも知れない。

 何処を見ても無駄がなく、曲がつてゐない線、細かい細工、風袋の心地よさ、張り具合… かう云ふ風に作るものだと理解した氣がする。10年後には、少しは近附けるのであらうか。

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著者:布施 英利

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