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2009年9月15日 (火)

辯慶&牛若丸

 今月初めての文楽東京公演は《鬼一法眼三略巻》。辯慶、牛若丸の若い頃の話を五條橋での出會ひまで描く。讀み書きもできず、預けられた寺では暴れん坊であつた鬼若丸が得心して出家する二段目〈播州書写山の段〉の奥、津駒大夫&寛治はノリもよく、歯切れのいい語りを聞かせてくれた。鬼若丸は乳母に折檻されるが、その後の「安宅の關」で上司を助ける爲に義經を叩く史實の伏線となつてゐる。

 〈清盛館兵法の段〉は遠近法を活かした遠くに清盛が座り、鬼一法眼から兵法書を取り上げるやうに命令をするところ。その後の「菊畑の段」は元は源氏方の鬼一法眼が平家方に附いてゐるので、牛若丸も兵法書を盗み出さうとすると、實は鞍馬で天狗に化けて兵法指南をしたのが鬼一法眼だと証される。燕三の三味線はビシバシ叩いて激しいものの、咲大夫の語りが眠い。珍しく半分くらいは目が開けてられなかった…。どうも、自分とは相性が惡いらしい。歌舞伎で有名な四段目「一條大蔵譚」はなかった。

 そして〈後條橋の段〉は京都、五條大橋での牛若丸と辯慶の出會ひを輕快に描く。大夫4人、太棹三味線は連れも合はせて7名の大勢が床に並ぶので、左乍らオーケストラのやうな太い音響が響き心地よい。今年、錦糸師匠に弟子入りした、野澤錦吾くんも、姿勢を正して演奏してゐた。

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