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2010年1月18日 (月)

ヒデワイン

Hidewine 白耳義の友人からの紹介で、獨逸はラインヘッセンで唯一ワイン造りをしてゐる淺野秀樹さんが訪ねて來られた。丁度、折しも「すき燒とワインの會」の日であつたので、お客樣とご一緒に試飲をすることになつた。

 經歴も面白いし、一度會つてやつて欲しいと言ふ、獨逸ワインの師匠、小柳才治先生が輸入してゐると云ふ奇遇。1980年代はキックボクシング選手をしてゐて その後、冒險の世界に飛び込み、95年には、シーカヤックにより單獨で北海道沿岸を73日間で一周したり、變はつてゐる。變人な部類の篩ひ分けられる自分としても、非常に興味を引いた。
 その後、自然と調和ができる 物づくりを目指し、2001年にニアシュタインの獨逸高品質ワイン醸造所組合(VDP)ワイナリーで研修生として働き、翌年、ラインラントファルツ州立オッペンハイム・ワイン醸造・栽培學校入學。
ラインヘッセン、ニアシュタインのバルター・シュトゥルブ氏に弟子入りし、學業と平行し乍ら、最高のリースリング・ワイン造りを學んだのだと云ふ。そして、04年にはシーカヤックにより南米最南端パタゴニア、ケープホーン遠征を達成するが、その爲卒業が一年延び、05年の春に卒業しWinzer(ワイン栽培&醸造)の免許を取得。獨逸では日本人として初めての「HIDE's WINERY」を開業してゐる。

 然も、借りてゐる1ヘクタールの畑には平均樹齢15年のリ ースリングが植ゑられてゐて、1ヘクタール當り約5,000立と収穫量を抑へ、全て手摘みで収穫すると云ふ氣の遣ひやう。そして、摂氏15度の低温で丁寧に醗酵させて、仕込んでゐると云ふ。

 ○2008年産 ニアシュタイナー・オルベル・リースリング・カビネット・トロッケン
  2008er Niersteiner Orbel Riesling Kabinett Trocken
  Alk. 10.0% RZ. 7.8g/l S. 7.8g/l
 これは、淺野さんの親方バルター・シュトルブさんの手掛けるワイン。南斜面の赤土板岩盤で育つたリースリング種は酸味がまろやかで、アルコール度數も低めなので氣樂に飲め、歐州の和食店で人氣あるさうだ。大人しい感じが、奥ゆかしくて日本的かも知れない。

 ○2008年産 ヒデワイン「639」ファインヘルブ
  2008er Niersteiner Hipping Riesling Spätlese ferinherb
  Alk. 11.0% RZ. 12.8g/l S.8.0g/l
 リースリング種を辛口に敢へて殘糖度をやや殘し、新鮮な酸味との釣り合ひを整へた白ワイン。毎年、同じ遅摘みにしても、天候により甘口になつたり、辛口に仕上がるのが面白い。然も、目立つやうに數字で表現するのも意表を突いてゐる。獨逸は勿論、英國でも「ロク・サン・キュウ」と發音させてゐるのだとか。後發のワイナリーとしては何でもやつてやらうと云ふ氣構への現れか、親方のよりこちらの方が斷然優れてゐる感じがする。

 ○2007年産 ゴールデン・ノーヴェムバー・シュペートレーゼ
  2007er Niersteiner Hipping Riesling Golden November Spätlese
  Alk. 9.0% RZ. 91.1g/l S. 7.8g/l
 完熟した葡萄だけを嚴選して収穫。二年掛けて瓶内熟成し、芳醇で果實味溢れた香りでまろやかな甘口ワイン。白砂糖を使つたすき燒の割下に負けないのには驚いた。ベタっとした甘味ではなく、どちらかと云ふとサラッとした甘口で、酸味の支へもあり、和食全般に合ひさうだ。葡萄果汁の甘味と割下は合はないだらうと、頭で決めてかかってゐたが、實際試してみると外れではない。色々試してみないといけないと云ふことだらう。大いに勉強になつた。

 淺野さんとは獨逸人氣質に就いて、伯林に就いて、レストラン「たぬき」に就いて、色々と話すこともできた。

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