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2010年2月23日 (火)

藤原景清

 源平の合戰で勇猛な大將として知られ「惡七兵衛」の威名を持つ藤原景清の傳説に基づいた人形淨瑠璃《嬢景清八嶋日記》を聽く。

 頼朝暗殺を企てて捕らへられ、源氏の榮える世は見たくないと自ら兩眼をえぐつたと云ふ景清と二歳で別れた娘、糸瀧が育ての親となつた乳母が亡くなり、日向で盲目の流人となつてゐる父親に檢校の位を買ひ樂をさせてやりたいと、身賣りを申し出ます。〈花菱屋の段〉
 そして、〈日向嶋の段〉では、親子の對面を果たすも頑な父親、景清に追ひ返されるも、書置で娘が自分の爲に身を賣つたと知り、頼朝の臣下に下り、味方になることを受け入れ、歸還の船に乘る。女郎屋のやり手婆とおっとりとした老主人との對比、盲人の手探りの動きと激しい怒り等、減り張りの多い作品なので、すんなりと作品に入つて行ける。

 〈花菱屋の段〉の千歳大夫は相變はらず元氣一杯で始めても、段々聲が嗄れて何を言つてゐるのか分からなくなる。〈日向嶋の段〉の切り場の咲大夫ももごもごして聽き取り辛い。その點、前座とも云ふべき踊り中心の《花競四季壽》の呂勢大夫は高らかに朗々と語つてくれて、意味明瞭にして清々しくてよかった。

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