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2010年2月19日 (金)

近松もの

 近松の通稱「おさん、茂兵衛」、卽ち《大經師昔暦》を聽く。1683(天和3)年に實際に起きた、皇室に暦を献上する經師屋の妻おさんと手代の茂兵衛が下女お玉の仲介で不義密通をして、三人とも処刑になつた事件を元に、33回忌に人形淨瑠璃に仕立てられた作品だ。

 物語は實家に金を都合して貰ふのに、主人には内緒にする爲、手代の茂兵衛にお願ひするが、それがばれてしまひ、茂兵衛に心を寄せるお玉が咄嗟に庇ひ立てる。實はこの下女お玉は主人のセクハラに遭ひ毎晩辛い目に遭つてゐた。そんな中で、お玉の氣持ちを知った茂兵衛が、それに應じやうと寝所に入ると、實は主人に痛い目を遭はせやうと、お玉と入れ替はつたおさんであつたのを知らず、真ッ暗闇の中での間違ひから悲劇が始まります。

 次の〈岡崎村梅龍内の段〉の山場に當たる「切り場」はご存知、住大夫&錦糸が演じてくれたのだが、元の話が山もなく劇的な變化の少ない場面なだけに、全然頭に入つて來ない。氣附くと寝入つて仕舞ふ。目を開けても、話が進んでゐない。

 そして、最後も証人となる筈のお玉は責任を取る形で伯父に殺され、二人は密通の罪が確定して死罪となる。全く救ひのない話で、心も沈む。錦糸さんが、近松にはよい作品も駄作もあると言つてゐたのが、よくわかった。

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