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2010年3月17日 (水)

縄暖簾

Nawa1
 新年最初の「すきや連」の例會は横濱の〈太田なわのれん〉さんで行はれた。此処は今ではすっかり珍しくなつた、味噌仕立てのぶつ切り牛肉の牛鍋屋だ。數々の文献にも出て來る、明治元年創業だから、今朝よりも勿論古い。

 入り口の縄暖簾は金網ができる前、江戸時代の唯一の蠅除けであつたらしい。そして、牛の臭ひ消しに味噌を味附けし、呑兵衛な主人が薄切りが面倒だと角切りにしたのが最初らしい。然も、今でも炭火なのが立派。
 一瞬、八丁味噌かと思ひきや江戸前の甘味噌だと云ふ。先の大戰で東京の味噌は壊滅したと聞いてゐたが、どっこい在りました。調べてみたら、あぶまた味噌が作つてます。

Nawa2
 天こ盛りなので、肉を少し外して白葱、椎茸、焼き豆腐を入れ、煮立ったところに白瀧、春菊まで全部入れて、グツグツのところを頂く。こればかりは仲居さんにお任せとなるが、慣れた手附きで、次々に載せるので問題なし。燒鳥の備長炭と違ひ、火力が差程強くないので、じんわり火が通るやうだ。玉子に附けて食べると、少しくどいのでなしで食べた方が輕く、ご飯の載せて食べる尚更よい。近江牛のロース肉なので、元々柔らかく、生でも食べられるものだが、程よく味噌に絡まり、いい感じなのだ。八丁味噌の味噌田樂とか好きな人なら大喜びするだらう。
 現在殘る牛鍋では創初期の姿のまま食べられるが何よりも嬉しい。感動ものであった。

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コメント

奇遇ですね、私もついひと月ほど前に太田なわのれんさんに行く機会を得ました。

すき焼きとは全く違う、興味深い味わいでした。

投稿: Tiberius Felix | 2010年3月17日 (水) 22時27分

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