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2010年3月16日 (火)

またしても雪岱

Settai
 湯嶋の羽黒洞で「小村雪岱展」を觀る。この間、埼玉近代美術館で觀て以來、先月の『藝術新潮』でも取り上げられてゐたし、山下裕二さんの努力が功を奏したのか、ヒタヒタと流行の兆しがある。

 此処では、聯載小説『忠臣藏』の挿繪原畫や下繪が並ぶ。おかみさんに聞けば、畫廊創設者の木村東介は數寄者で何処へでも顔を出したらしく、交友範圍も廣い人で、雪岱最後のモデル、下谷の藝者とも仲が良く雪岱縁の品を譲つて貰つたり、幾つかの作品は埼玉近代美術館へも卸したと云ふ。その方は瓜實顔で繪のやうに華奢であったと云ふ。お茶を頂きながら、つひ泉鏡花や歌舞伎の話で盛り上がってしまった。元の小説を讀んでゐないので、どの場面を描いたのか全くわからないが、デザイン畫のやうな釣り合ひの配置、障子や襖の斜めの直線、繊細な雪岱の特徴がよく出てゐる。

 畫廊では、美術館で觀るのと違ひ、顔を近附けたり、やや離れて觀たり、じっくり觀察できた。作品の良さは畫廊の方の人柄で倍増し、いつか手にしたいと思はせるのであつた。既に幾つかの作品が賣れてゐてよかったと思ふ。

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