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2010年4月22日 (木)

寺子屋

Photo いよいよ、今月で木挽町も幕引きとなる。午後の部を花道のすぐ脇で觀る。三階とは全く違ふ臨場感。
 名作《菅原傳授手習鑑》から〈寺子屋〉には仁左衛門、幸四郎、玉三郎、勘三郎と當代随一の役者が揃ったので惡からう筈がない。昨年、辯慶では疲れ果てた幸四郎もここでは、病人の振りをした松王丸なので無理がなく、貫禄充分に演じてゐた。ここでは上方が舞臺となる故、矢張り仁左衛門が抜きに出て生き生きとしてゐた。

 それに對し、江戸情緒の生きた《三人吉三巴白浪》には、団十郎、菊五郎、吉右衛門とこちらも引けを取らない。たまたま偶然に出くわした「吉三」と名乘る泥棒で義兄弟の契りを交はす話。特に菊五郎の滑舌がよく、非常に聽き取り易い。併し、此処で一番輝いてゐたのは若い梅枝であつた。臺詞も少なく、大金を取られて殺されてしまふのだが、初々しく娘らしかつた。これだけのベテラン相手に全く引けを取らないのは素晴らしかった。

 そして、「藤娘」の藤十郎の艶やかな踊りで幕となる。名殘惜しさたっぷりと、ふと來月も觀たくなる。


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