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2010年6月24日 (木)

北齋&廣重

 今年は生誕250周年に當たるからか、太田記念美術館で「北齋とその時代」をやつてゐる。前期には「變貌し續ける才能」と題し、役者繪、美人畫、繪手本等分野を超えて挑む姿を同時代の作家と共に展示し、7月の後期には晩年の境地「冨嶽三十六景」の全46作品が出品される。

 そしてこの同時期、山種美術館では廣重《東海道五拾三次》一擧公開を記念して「浮世繪入門」展がある。この保永堂版の《五拾三次》は幾度も重ねて掘られてゐる内に段々と省略もされて行つたが、此処のは初摺り故に、日本橋の朝の出立の繪の左上に雲が描かれてゐたり、随所に違ひがあると云ふ。こちらでは東洲齋冩樂の状態がよく雲母摺りの美しい大首繪《二代目嵐龍藏の金貸石部金吉》や歌麿の《青樓七小町 鶴屋内 篠原》、春信の《梅の枝折り》等も一緒に見ることができる。一時期に浮世繪の二大巨匠の代表作品が見られるまたとない機會となつてゐる。

 お互いに影響を受けたであらう、同時代の作家の個性がはっきりとわかり、とても面白かった。週末の午前と午後に分けて行った爲、餘計に身近に感じられたのかも知れない。海外からもたらされた遠近法、ベロ藍(ペルジアン・ブルー)等、最新の技術や材料を使ひ果敢に取り組んで行つた姿勢や人間性まで透けて見えて來る。

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