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2010年7月13日 (火)

死ねばいいのに

 最近話題のアイフォンでは情報だけが買える電子書籍が流行つてゐると云ふ。友人にもひとり持つてゐる人が居た。彼は書籍よりも、アイポットで撮った冩眞を整理し何処で撮ったか迄記録すると、。地圖上に表示されると大喜びして見せてくれた。

 さて、その電子書籍で1萬部以上賣り上げたと云ふ京極夏彦 『死ねばいいのに』 講談社 を讀んだ。勿論、畫面を擦るのではなくて、指で一枚一枚捲る紙の本である。おどろおどろしい妖怪か何かの話かと思つたら、知人の女性が死んで、どんな人だつたのかを尋ね歩く無職の青年ケンヤ。尋ねる人は彼女の話など全くしてくれない。自分の話ばかり…。

 もしも、突然「オレ頭惡いから、怒らせたらすみません」と謝り乍ら尋ねる胡散臭い青年が來たら厭だと思つた。こんな奴に關はったらロクなことにならないと思ふ。併し、彼女の話を訊かれた筈が、皆一應に自分が不幸だと身の上話をしてしまふ。のらりくらりと巫山戯(ふざけ)た態度に苛附き乍らも、結局、正論を吐かれてしまふ。何なんだ、これはと思ふまま、一氣に讀んでしまつた。然も、色々と考へさせられる。實に深い小説、面白かった。お勸めする。

 


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