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2010年7月27日 (火)

奇跡

Photo 今月の演舞場、夜の部は《暫》の後に、文樂で名高い《傾城反魂香》。

 村に虎が出るので退治をしよと百姓達が大騒ぎしてゐるが、實は繪から抜け出た虎の精であると判明し、繪師土佐将監光信(とさしょうかんみつのぶ)の弟子の修理之助が見事に描き消す。それにより土佐の名字を許され、主君のお家の大事に向かふが、兄弟子の又平は吃音の上、手柄もなく、名字も許されず、悲嘆に暮れた擧げ句に夫婦共々自死を決意する。女房おとくに即され、辞世の自畫像を手水鉢に描くと、此処で奇跡が起こり、石を貫いて裏側に透けて見えたのです。それにより名字が許され、晴れやかな氣持ちで舞ひ、修理之助の後を追ふと云ふ粗筋。

 吉右衛門の藝達者さが生きた又平が素晴らしい、芝雀のおふくも大汗かいて、白粉が着物にべたべたと附く熱演。近松の分かり易い話が輝いてゐた。

 そして、《馬盗人》。三津五郎が復活上演させたもの。息子、巳之助と息の合つた踊りを見せ、馬が大活躍する。幕切れは馬が花道に入り見得を切り、飛び六法で驅け抜けて樣は愉快そのもの。痛快娯樂であつた。


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