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2010年9月30日 (木)

延期

 週末からの雨で延期、延期となつた子供の運動會が昨日無事行はれた。徒競走はご愛敬だが、クラス對抗や組體操は随分と立派にこなしてゐた。炎天下、冩眞機やヴィデオレコーダーのファイダーばかり覗いてゐて、非常に目が疲れる。情けなし。但し、中學生にもなると親が一緒に參加する行事もなくなり、少し寂しくなる。

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2010年9月29日 (水)

イスカのハシ

Isuka 文樂の《假名手本忠臣藏》、〈早野勘平腹切の段〉に、「…することなすこと斯程まで、鶍(イスカ)の嘴(ハシ)ほど違ふといふも…」と出て來る。字幕がない時は「イスカ」「椅子か」???と、何の比喩だか分からなかった。この交喙(イスカ)とは渡り鳥のことで、嘴(クチバシ)の上下が食ひ違つた形をしてゐるので、物事が食ひ違ひ、思ふやうにならない樣を云ふのだ。知らなかった。

 判官の供侍であつた早野勘平が、顔世の腰元おかると城外で逢ひ引きをしてゐる間に主君は高師直に斬り掛かり大事件となつた爲、出入りを禁止された城内に入れず、そのまま驅け落ちをし、おかるの山科に在る實家で世話になり乍ら、仇討ちの資金の爲に妻を賣り、その金を持つた舅を誤つて殺害したかと勘違ひをして自害してしまふ。何とも負の連鎖が氣の毒でならない。

 先週末、日經ホールで住大夫&錦糸の素淨瑠璃を聽いた。張りのある聲で演じ分けるので、登場人物が目に浮かぶ。出しゃばらず、引っ込み過ぎない錦糸さんの三味線も秀逸。後半は對談があつたのに、倶樂部の同窓會の爲に失禮したのが殘念であつた。

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2010年9月28日 (火)

神&佛の料理

2shuSichu 海外を飛び回る商社人の舊友と久し振りに會ふのに、神田の佛蘭西料理店「聖橋亭」を利用した。もう開店一周年だと云ふ。ご主人曰く、神田明神の脇で佛蘭西料理なので、カミとホトケ料理だとのこと。畫像は例の如く、少量づつ召し上がつて頂かうと云ふ羮二品。
 傳統的な日本の佛蘭西料理に、地元と云ふかお隣の天野屋の麹を使つた肉のソースや同じく天野屋の納豆を使つたパンケーキ、そこに所々に奧樣の中國趣味が顔を出し、此処でしか味はへない料理となつてゐる。夜遅いと珈琲だと目が冴へてしまつて寝られなくなるので、食後に中國茶が出るのも嬉しい。そして、個人邸宅の趣故、個室なので氣兼ねなく學生時代の莫迦話をし、失敗談に華が咲いた。

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2010年9月27日 (月)

冩し繪

Fuji まだ、雪はないものの麓は須々木が揺れ、秋の訪れを感じさせる。大觀の冩しそっくりの風景が廣がり驚いた。畫像は富士吉田から望む靈峰。
 東京も先週半ばからの雨と共に秋らしくなつたどころか、急に秋も深まつた。

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2010年9月24日 (金)

ライトの舊館

Raito 筑波へ新電車で行く。國際會議場にもなる、ホテルグランド東雲でレス協幹事會並びに食味研修會があつた。學園都市ができる前に総檜の和装建築のホテルを構想し、結果として皇居新宮殿のやうな趣の本館と、新館は帝國ホテルの舊ライト館のやうな雰圍氣を醸し出した優雅な館内。念願叶つて觀られ、感歎することしきり。

 細かい幾何學模様の素燒きのテラコッタが柱の角や照明の前に並べられてをり、天井の模様も角張った印象だが、きっと本家より幅廣く氣持ちがいい造りなのだらう。自分が物心附いた頃に潰された爲、明治村へ行かないと玄關部分しか見られないのだが、こんな雰圍氣であつただらうと思ふ。1929(昭和4)年に來航したツェッペリン伯號の乘客はきつとかう云ふ感じの廊下を歩き、廣々とした孔雀の間で食事をしたに違ひない。着陸した土浦近郊に期せずして再現されてゐるのも二重に嬉しい。

IseebiChozame 社長は和洋中折衷の宴會料理だと卑下してゐたが、とんでもない。地元素材をふんだんに使つた一流のもてなしであつた。先附、前菜に續き、プリプリとした小振りの伊勢海老は黄韮と炒めた中華料理で、土浦産の蓮根を籠にして盛つてある。久慈川産鮎の北条漬け、鮑と海鼠の醤油煮込み、朝採れトマトの雫(透明な液體の箸休め)、常陸牛のロースト等が續き、食事には筑波産の手打ちヤーコン麺と蝶鮫の手鞠寿司が出された。これは筑波市内でキャビアを採る爲に養殖されてゐると云ふ。それが癖のない白身魚であっさりとしてゐた。
 昨年、西班牙國王が筑波へ來られた際に仕出しを擔當し、王妃が突然この皿を所望され、豫備に持つて行つた幾枚かを差し上げたと云ふのだ。そんな逸話も聞くと尚更美味しくなる。
 港區で地産地消する食材は皆無だが、他店での食事は學ぶことが多い。

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2010年9月22日 (水)

露臺

Burger 通常の飲食店は、盲導犬以外はお斷はりが普通。それでも、露臺(テラス)なら大丈夫と云ふ店も中にはあるので、犬連れの休みの日は、結果としてさう云ふ類の店を探して出掛けることとなる。

 豐洲の「CAFE;HAUS」は廣々とした店内もよいが、露臺でも濱風も通り充分氣持ちいい。犬用に水も用意してくれる心配りもある。
 この店は珈琲を飲み乍ら、室内装飾も考へて貰ひ販賣に役立てやうと云ふことらしい。バウハウスの流れを汲んでゐると云ふ意味からか、ハウスが獨逸語なのが嬉しい。横ちょの芝生では豫約性でバーベキューもできると云ふ。もう少し涼しくなつたら、さぞかし氣持ちいいだらう。
 娘は大きく口を開けて、がぶりとしてゐたが、自分はヒゲの間にケチャップやら洋辛子が入るので得意でないハンバーガー。どうしてもと云ふ時は半分乃至四分の一に切つて貰はねばならない。更にそれをバラして食べるのも煩はしいから、滅多なことでは食べない。併し、事情を話して頼めば、どんな店でも厭な顔はしないのは素晴らしいことだ。

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2010年9月21日 (火)

太陽と月

 特級ワインは「ソラリス(太陽の)」、次級ワインは「リュナリス(月の)」と名附けられたキッコーマン社、マンズワインの國産ワインの試飲會が、東京本社のホールであつた。醸造責任者の解説附きで、詳しく、細かくみることができた。今まで國産のワインは氷結濃縮をしてゐるとか、アルコール分が少ないので醗酵の爲に補糖するだの一切教へてくれなかったけれど、随分と情報公開されて來た。個人的には濃縮してまで濃いワインを造る必要はないとは思ふが、マンズさんはそれをよしとしてゐる。その方が美味いと自信を持つた答へであった。

 さて、會場は調理實習もできるホールではあるが、通常のセミナーとは違つて、内向きで全員の顔が見えるやうに誂へてあつた。きっと、家庭的な雰圍氣を出したかつたのだらうが、どうも硝子杯から顔を上げると目の前に人の顔があるので、やり辛い。集中できないどころ、向かうの顔色を伺つて、このワインをどう思つてゐるのかと、餘計なことを考へてしまふ。然も、ワインを注ぐ人の手際も惡く、試飲自體を樂しめなかつたのは殘念。

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2010年9月17日 (金)

二月堂

 東大寺の大僧正良辯が幼い頃に鷲にさらはれた傳説を元に、狂女となつて30年間、息子を捜し求めた母との再會を東大寺二月堂の前で劇的に描いた《良辯杉由來》。實際の場所を知つてゐると、嗚呼彼処だと状景が浮かび易い。舞臺もきちんと山肌の階段と柱が並ぶ背景が在る。
 この文樂九月公演では、ほんたうに幼い人形が大鷲にさらはれてしまひ吃驚。〈櫻宮物狂ひの段〉ではいつも連れの錦吾くんの獨奏もあり樂しめた。今回、自分が廳いた時は切り場の綱大夫が途中で降板してしまひ、自分の大嫌ひな千歳大夫となつたのでがっかりであった。あんなり大聲を張り上げなくても、情が傳はる筈なのに、氣持ちばかりが急く千歳大夫は聽いてゐて樂しくない。こちらまで力が入つてしまふから。

 そして、後半の三嶋由紀夫原作の《鰯賣戀曳き網》は咲大夫と燕三の作曲による新作。鰯賣りとお姫樣の荒唐無稽な戀物語だが、歌舞伎なら勘三郎の「鰯かうえい」と云ふ掛け聲で笑はせる筈が、咲大夫の一本調子の語りで餘り笑へない。もう少し喜劇にしてくれたら面白かったと思ふ。

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2010年9月16日 (木)

1958年

1958119582 サッポロビールが誇る輸入ワインと國産ワインの試飲會及びセミナーがあつた。お晝に國産ワインのグランポレール・シリーズ、午後に西班牙ワインのセミナーの間に、180種のワインの自由試飲をしたので、非常に神經を使ひ果たして疲れてしまつた。

 國産ワインでは2009年産グラン・ポレール 北海道ケルナー辛口が安價な割に香りも高く、品があり美味。同じく餘市産のミュラー・トゥルガウを使用した、2008年グランポレール 北海道ミュラー・トゥルガウも穏やかな甘味にホッとさせられた。また同じグランポレール 岡山マスカット・アレキサンドリア〈薫るブラン〉は強烈なマスカットの香りが廣がるが、嫌味がなく食後のワインによいだらう。

 西班牙ワインはマルケス・デ・リスカル社の責任者が説明をしてくれ、贋物防止から針金で包むやうになつた話や、ソーヴィニヨン・ブランにも70年代から力を入れるやうになつたと云ふ。最後のワインはお樂しみとして、ぎりぎりまで教へてはくれなかつたが、何と1958年のワインを今回の試飲の爲だけに持つて來てくれたと云ふ。
 鮮やか煉瓦色で、生憎コルクが惡かつたのかブショネ(コルク臭)があるものの、まだワインとして飲めることに感激した。自分より年上の御年52歳。

 昭和33年と云ふと、ナンシー梅木が日本人初のアカデミー助演女優賞を受賞、賣春防止法施行、富士重工が「スバル・360」を、 日清食品が「チキンラーメン」を、 朝日麦酒が日本初の罐入りビールを發賣し、東京タワーが完成して、當時の皇太子、明仁親王が正田美智子さんとの婚約を發表した年である。

 ワインの試飲は多く重ねてゐるが、ここまでの古酒は滅多に出て來ない。素晴らしい機會であつた。


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2010年9月15日 (水)

あこぎな

 三重縣津市東部一帶の海岸「阿漕浦」は伊勢神宮のに供へる魚の漁場として殺生禁斷の地であつたが、禁漁を破り度々魚を捕り、つひには見附かつて簀巻(すま)きにされて沈められた傳説がある。そこから、 度重なる、しつこくて、ずうずうしい樣や、義理人情に欠けるあくどいことを「あこぎ」と云ふのださうだ。

 文樂東京公演で聽いた《勢州阿漕浦》は、その傳説の漁師平治が母の病を癒す爲に矢柄(ヤガラ)を捕る話と、海底から失はれた寶劍を探し出し、田村磨の逆賊退治に役立てる話が絡む。
波間の描冩、刀を抜いて平治と治郎藏の立ち回りになるところなど、錦糸さん太棹が冴えて、初役と云ふ住大夫を盛り上げ、聽き惚れてしまつた。

 そして《桂川連理柵》は旅の途中、偶然遇った40過ぎの男が隣家の娘を庇ふ筈が、ふとした彈みで離れられない仲となつてしまひ、つひには心中してしまふ話。跡取りとは云へ養子であること、繼母のイビリ、大事な刀を盗まれたり、どんなに妻が力添へをしてくれても、追い詰められて行く長右衛門の苦惱に對して、丁稚長吉の能天氣な有り樣の對比が素晴らしい。嶋大夫が下世話な京商人をよく演じてくれた。住大夫の〈帶屋の段〉とはまた違つた魅力であつた。

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2010年9月14日 (火)

過去の記憶

 昔ロック青年であつたおじさんがバンドを再結成させる話をよく聞く。これは若い頃からずっとロック・バンドを組み、就職してからも定期的に練習を重ね、時折ライブを開くギタリストがスタジオで事件に巻き込まれる話。すると過去の忌まわしい記憶が蘇り、皆が皆、きちんと問ふのを憚るものだから、きっとかうだと云ふ思ひ込みから餘計なことをしたり、関係が氣拙くなつてしまふ。作家、大澤 在昌も一番好きな小説と帶で宣傳もしてゐる程、秀作だらう。

 道夫秀介『ラットマン』光文社文庫は山本周五郎賞も受賞してゐたと後で知った。物語の展開に破綻がなく、滑らかにヒダに食ひ込むやうにして、どんどん惹き附けて行く。然も、展開が早く、豫想だにしなかつた結末には舌を巻いた。この人ただ者ではなかつた。

ラットマン (光文社文庫)Bookラットマン (光文社文庫)

著者:道尾 秀介
販売元:光文社
発売日:2010/07/08
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 すき燒今朝の裏手、汐留シオサイト、電通ビル内の文教堂の店頭で何げに手にして買ったのだが、今月中に渡された半券と共にこの本を持つて來ると定價の三割で引き取ると云ふ。新手の商賣。確かに自分の事務所の周りは讀み終へた本と、これから讀む本がいつも山積みなので、かう云ふことが常態化すると助かるかもしれない。

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2010年9月13日 (月)

小人傳説

 だいぶ涼しくなつたものの、讀書の秋と云ふ氣がしないが、自分の場合、八月はホラーに偏るものの、年間通じて本を讀む量は變はらない。

 けふお勸めするのは、大東亞戰爭末期にボルネオ嶋の山奧で矮人族(ネグリト)を追って、探檢してゐた三上隆が今も生存すると信じる教へ子や同郷の人々の冒險譚を描いた辻原 登『闇の奧』文藝春秋である。息もつかせぬ展開に、あッと云ふ間に讀み終へてしまつた。
 ほんたうに小人族の傳説があるのかどうか知らないが、和歌山カレー事件が出て來たり、只の小説と一笑にできない現實感が素晴らしい。和歌山、ボルネオ、中國、チベットと世界各地に話も移動して行くが、さもありなんと云ふ感じで、言葉の通じない奧地の人と意思疎通を圖る爲にまづは物々交換して行く樣はまるで見て來たやうな語り口。
途中幾度も出て來る「伊太利の秋の水仙」と云ふ歌に節があるのなら、是非聞いてみたいものだ。

闇の奥Book闇の奥

著者:辻原 登
販売元:文藝春秋
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2010年9月10日 (金)

130年

Maru_ima お蔭樣で弊社すき燒今朝が1880(明治13)年に創業をしてから、本日で丁度130周年となります。100周年の際は親父が記念誌『今朝百年』を發行(非賣品)したり、祝賀會もしたやうですが、今年は何もありません。ブログを見たと言つて頂ければ、今月ディナーをご利用の皆樣には食前酒を一杯サービス致しませう。

次回の節目となると、150周年でせうか、その時は手拭ひくらいは配りたいものです。


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2010年9月 9日 (木)

杜の中

M3M2M1 世田谷の杜の中のレストラン「古無門」へ。23區内とは思へない林の中に、大きな組み木の建物でもんじゃを食す。お好み燒きに比べると水ぽく腹もちもよくないし、炒めてゐる姿も心地よくないので、決して得意ではない東京の食べ物だが、家族が好きなので雰圍氣に釣られて行つてみた。
 普段は鍋奉行に徹してしまふが、我が家では土手を作らずに廣げてパリパリにして食べるのが主なので、子供に任せる。なかなかの味はひ。
 食後のマンゴースノーアイスも美味。かき氷のやうにした水分の多い杏仁豆腐のアイスクリームを鉋で削ったやうな感じで、マンゴソースが掛つてゐる。目の前で火を使つた後故、涼を感じてホッとした。

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2010年9月 8日 (水)

蒐集品

 自分もツェッぺリンの飛行船だとか、78回轉レコードだの色々集めてはゐるが、大富豪ともなると對象が美術品に向かふらしい。名古屋に在る「ヤマザキ マザック美術館」は桁違ひに秀逸作品が並べられ、然も、ロココ以降ベル・エポックの時代までの西洋美術史が理解できるやうな、著名作家の作品が天井の高い歐州風の雰圍氣の中で、續々と見られる。然も、自社ビルの中で、音聲ガイドも無料で貸し出してをり、繪畫だけでなく、アール・ヌーヴォーの家具や硝子細工も多く、見應へも充分。
 愛知トリエンナーレの後で、知ってるゐる作家の落ち着いた作品が觀られてよかった。

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2010年9月 7日 (火)

轉倒死

Shoya 昨日は餘りの突然のことに仕事が手に附かなかつた。

 一昨日、伊太利のミザノで開かれたサン・マリノGP、Moto2級決勝戰で一時は先頭を走つてゐたショーヤがかなり激しく轉倒した。後續のデ・アンジェリス選手とレディング選手に轢かれ、放送では擔架で運ばれ意識不明の重體により、直ぐに救急車で近くの病院に搬送されたとのこと。その後、ユーキも轉倒棄権した爲、表彰臺に日本人選手は載らなかった。國際映像で觀る限り、まさかそんなに深刻な衝撃を受けてゐたとは思はなかった。MotoGPはテレビの主導権を子供に取られて見られず、そのまま寝てしまひ、まさか死んでしまふなんて豫想だにしなかつた。

 富澤祥也選手は手當ての甲斐なく、現地時間の14時20分に死亡した。開幕戰カタールで優勝を飾つたばかり。明るい性格で、誰からも愛されてた。今期飛ぶ鳥を落とす勢ひの西班牙の暴れん坊ロレンツォが昔使つてゐた背番號48を使つてゐることから聲を掛けられ、王者ロッシからも注目されてゐたし、私も彼のブログに度々應援メッセージを書き込んでゐただけに、言葉を失ふ。

 大ちゃん以來のレース中の事故死。將來の活躍が期待された19歳のあっけない死であつた。哀悼の意を捧げます。

Shoya, on the track and beyond, we will always follow your line

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2010年9月 6日 (月)

三年に一度

Ab3Ab1Ab2 今年始まった三年に一度の現代アートの祭典「愛知トリエンナーレ」へ京都造形大の同期と共に行った。名古屋市内の幾つかの會場に分かれて展示されてをり、主だつた愛知藝術文化センター、名古屋市美術館で作品群を觀る。

 アートは理解するのではなく感じるものだとわかつてはゐるものの、何を表現したいのか、何を感じたらいいのか、判らないものも多い。巨大な映像作品だと、刺激が強すぎて酔つてしまふやうなものも。砂漠の砂が落ちる様だけを映像としたもの、文字が文章となつて蛇のやうに動き周り、數がどんどん増えてしまふやうなもの、蚯蚓(ミミズ)の大群かと思ひきや、チューブに血液が入つてゐて少しずつ動く樣であつたり、線香の粉を文字に並べてゆっくりと文字の部分だけが、燻ぶって行く樣であつたり… 觀る方も大きな心と健脚が必要だ。

 かう云ふよくわからないものの中に、水玉神經症とも云へるやうな草間彌生の作品は好き嫌ひは別にして、單純なだけに受け入れ易い。また、目立つので直ぐに草間の作品だとわかえるし、ほっとした。

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2010年9月 3日 (金)

食中酒

Elbling サービスワインなんてものは、客寄せ餘興のひとつで美味いものなんかありゃしないと思つてゐた。丁度、來日してゐた布哇(ハワイ)の知人を招いて、家族ですき燒今朝の裏手に當たる汐留シティセンターの「えん」へ行った。
 ご本人、築地大好きで朝3時半には起きて、鮪の競り市見學整理券を貰ふ程、和食に興味のある人。そこで、ぐるなびのクーポンで少しは得をしようと思ったら、大當たり。築地の見える掘り炬燵式の座敷だけでも滿足してくれたが、料理だけでなく、このサービスワインが滅法美味い。
 見れば「エルプリング・クラシック」。獨逸はモーゼル上流に僅かに殘る最も古い品種のひとつ。殆どがゼクト(發泡酒)に使はれる二流品種だと思はれてゐるが、これはアルコール度數もあり、仄かな梨の香りも心地よく、飲み易いので食中酒にはぴったりであつた。餘り飲まない方なので、ひとりで殆ど飲んでしまつた…。

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2010年9月 2日 (木)

誇り高き意匠

 目黒雅叙園に續きサントリー美術館で「誇り高きデザイン 鍋嶋」を觀る。十四代今右衛門の大きな作品もあつたが、鍋嶋藩の色繪の歴史を辿り、構圖の魅力を探り、色や技を見せ、大皿や組皿の妙を堪能し、四季や吉祥の意匠を考へた、非常に優れた展示であつた。

 古伊万里のやうに庶民が使ふ食器と違ひ、献上品や大名の贈答品であつた色鍋嶋はコバルトの呉須、鐵分の赤、青磁の釉が美しいのは當たり前かも知れないが、職人の技が冴へ、細部に至るまで氣を配つた完成品のもつ品がある。格調高い。餘り褒めると今右衛門社長にまたおひとつ如何と云はれさうだ。生憎と十四代のトークライブは抽選漏れで聞けなかったのが口惜しい。

 併し、受附嬢が同級生であつたのには吃驚。毎度、姿を見掛けてゐたらしいが、早く作品が見たいし氣もそぞろで制服のやうな記號に惑はされて、本人と氣附かず。不覺であつた。

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2010年9月 1日 (水)

ポスター

 高校の文化祭ポスター、大學の倶樂部のポスター、それにベルランでは献立表の表紙、と随分描いたもの。その時に真似したのはアール・ヌーヴォーであり、アール・デコ風の意匠であつた。ミュシャや、カサンドルの「北極星號」の冩しなのだが、今見ると若氣の至りと云ふ感じはするが、兎に角、描いて描いて自分のものとしたかつた。

 6日まで松屋銀座8階大催事場で開かれてゐるアール・ヌーヴォーのポスター藝術展は、舊知の友に久し振りに顔を合はせたやうな懐かしさを覺へた。實物を見るのは20數年振りなのだから、仕方ない。細部まで覺へてゐるものもあれば、全く記憶違ひもあつたり、當時、圖録も買つてずっと眺めて來たものばかり。本物のもつ大きさや、色使ひはオリヂナルには迫力があり、説得力がある。
 今回、特に維納分離派のポスターを纏めて觀られたのは素晴らしかった。クリムト、シーレ、ロラーであつたかの商業ポスターは獨りよがりに陥らず、幾何学模樣や唐草が埋め尽くす背景、或ひは大膽に餘白を廣げて日本畫の雰圍氣を醸し出したり、當時流行りの溶けるやうな文字列、無駄を省く中にも格調高さが溢れてゐる。「古き佳き時代(ベル・エポック)」を堪能した。

 會場を出ると、西洋骨董品の出店が並び、つひ買つてしまふ仕掛けは百貨店ならではだらう。自分も引ッ掛かつた。買つた物に就いては、その季節に話す機會もあらうかと思ふ。今はひとりほくそ笑むだけだ。

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