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2010年9月29日 (水)

イスカのハシ

Isuka 文樂の《假名手本忠臣藏》、〈早野勘平腹切の段〉に、「…することなすこと斯程まで、鶍(イスカ)の嘴(ハシ)ほど違ふといふも…」と出て來る。字幕がない時は「イスカ」「椅子か」???と、何の比喩だか分からなかった。この交喙(イスカ)とは渡り鳥のことで、嘴(クチバシ)の上下が食ひ違つた形をしてゐるので、物事が食ひ違ひ、思ふやうにならない樣を云ふのだ。知らなかった。

 判官の供侍であつた早野勘平が、顔世の腰元おかると城外で逢ひ引きをしてゐる間に主君は高師直に斬り掛かり大事件となつた爲、出入りを禁止された城内に入れず、そのまま驅け落ちをし、おかるの山科に在る實家で世話になり乍ら、仇討ちの資金の爲に妻を賣り、その金を持つた舅を誤つて殺害したかと勘違ひをして自害してしまふ。何とも負の連鎖が氣の毒でならない。

 先週末、日經ホールで住大夫&錦糸の素淨瑠璃を聽いた。張りのある聲で演じ分けるので、登場人物が目に浮かぶ。出しゃばらず、引っ込み過ぎない錦糸さんの三味線も秀逸。後半は對談があつたのに、倶樂部の同窓會の爲に失禮したのが殘念であつた。

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