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2011年2月22日 (火)

狐と合ひの子

 第一部の文樂公演は《葦屋道滿大内鑑》より〈葛の葉子別れの段〉〈蘭菊の亂れ〉と《嫗山姥(コモチヤマンバ)》より〈廓噺の段〉。
 今月は文雀、紋壽が休演となり、人形の名人藝が見られないのが寂しい。その分、中堅所の和生、勘十郎が頑張つた。

 前半は安倍の晴明の出世譚となる安倍保名と信田の狐の夫婦と云ふ異類婚姻譚。本物の葛の葉姫が現れてしまひ、狐に戻り悲しい子別れから古巣へ歸へるところと、菊の亂れ咲く野原で後ろ髪を引かれる思ひを舞ふ幻想的な場面。これが文雀であつたら、どんな風に舞つたのだらう。

 そして、後半は源頼光の四天王と呼ばれた家臣の一人、坂田金時の出世譚。頼光が政敵を倒して鎮守府將軍となるまでを描く全五段の内、坂田時行(トキユキ)に再會した八重桐から、妹に仇討ちを咲子されたと聞かされて自害し、その魂が八重桐の胎内に入り、受胎します。まるで基督のやうですが、神通力を得た八重桐は山姥となり、鬼の首「ガブ」に替はるところが見物。そして、その子供が怪童丸の後の金時となつて活躍すると云ふお話。

 嶋大夫の力演、久し振りに元氣な姿で聞き易くなつた綱大夫もよく、今回の三部の中では最も樂しめた。

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