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2011年3月 2日 (水)

ランガイン

Lange 伊太利北西部に位置するピエモンテ州、タナロ川を挾みほぼ南北に向かひ合ふランゲ地區とロエーロ地區の銘醸造家の集まり「ランガイン」の試飲會が銀座のアルジェントASOであつた。昇降機を降りると暗い廊下の奥左が入り口で、受附を濟ませて、上へ上がる。暗がりの上に硝子張りで一瞬何処が階段か分からず面食らふ。併し、階上は明るく開放感に溢れ、その爲の演出であつたかと納得。窓からは佛蘭西の銘柄ビルが多く見えるので、さすがは銀座とお洒落に感じるかも知れないが、國籍不明都市な感じもうける。

 さて、今回は12生産者の内7箇所の醸造家が來日し、直接質問もできるよい機會であつた。「王樣のワイン、ワインの王樣」として名高いバローロや弟分とも云へるバルバレスコだけでなく、その下位に當たるランゲ・ロッソ、バルベーラ、ドルチェット・アルバ等、2006年に訪ねたことが懐かしい。どのワインも口に含むとなだらかな丘陵地に廣がる葡萄畑を思ひ出す。發泡酒のアスティ・スプマンテ、モスカートも出され、珍しいロエロ・アルネイスも試すことができた。

 一番氣に入つたのは、ドメニコ・クレリコ醸造所の2007年産 ランゲ・ロッソ「アルテ」!高級葡萄品種ネッビオーロ90%に10%のバルベーラを混醸してゐるので、バローロのやうな風格はないにしても、鼻腔を刺戟する香りと力強い味はひはすき燒にも合ひさうだ。伊太利の優男ではない逞しさを備へてゐるが、するりと飲めてしまふ。古い因習に囚われずに新しいワインを模索した「バローロ・ボーイズ」の1つなので、納得が行った。

 トリュフを食べに出掛けた時、レストランで偶然隣の卓子で食事をしてゐたエリオ・アルターレに、不躾乍ら思ひ切つて訪問試飲をお願ひしたら、明日いらっしゃいと親切に招いてくれたっけ。

 クレリコのこの「アルテ」は上代5,500圓となると、今朝では10,000圓は下らない高級ワインの扱ひとなつてしまふ。どおりりで旨い譯だ。ここの若當主は細身の長身で、細い眼鏡がインテリぽいが、『坊ちゃん』の赤シャツを思ひ浮かべる。親切だし、決して嫌味ではないのだが無理して格好附けてゐる感じがする。ワインにはそんな性格は出てゐないのだが…。


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