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2011年4月18日 (月)

出演者變更

 新国の3月公演は中止されたので、地震後初のオペラ鑑賞。今回の樂劇《薔薇の騎士》はオックス男爵役のフランツ・ハヴラタ以外、指揮者はアルミンクからマイヤーホーファーに、元帥夫人は前回好評であつたニールントからベーンケに、オクラヴィアンはシンドラムから井坂惠に、ファーニナルはエーデルマンから小林由樹、ゾフィーはバーマンから安井陽子に悉く變更されてゐた。誰も日本には來てくれない状況だと理解した。

 そんな中で元々の配役であつたハヴタラだけは氣を吐き、彼を中心に芝居も歌も繰り廣げられ、急遽抜擢された若き貴族の筈のオクタヴィアンはちんちくりんな上に聲が通らず、ゾフィーも見映へもしない、如何にも間に合はせの感は免れない。折角の二重唱でもオケに消されることも多く殘念。ベーンケの元帥夫人の第三幕で仲裁に入る場面は、絹のローブデコルテの裾捌きに氣品があり、貴族とはかう云ふものだらうと云ふ説得力があり、自分の若い燕であるオクタヴィアンを寂しい笑顔でゾフィーに譲る。ぐっと堪えた感情表現が如何にも大人の女性。素晴らしい。

 マイヤーホーファーの指揮は俊敏樣式でも荘重樣式でもなく、どちらでもない凡庸なもので総譜をなぞるだけで、リヒャルト・シュトラウスの良さが譜面以上に出て來ない。はっきり言つて退屈。新日フィルの演奏も強弱の差が弱くて心沸き血踊るやうなところがなかつた。
 ジョナサン・ミラーの演出は4年前の演出と同じなので、安心して見られ、小道具や衣装の細部まで觀察できた。

 地震後、公演の穴を空けないだけの、憂き世を忘れさせることのない、総じて感動には程遠い演奏。

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