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2011年4月25日 (月)

岡本太郎

51va9hkc6ll_ss500_ 東京國立近代美術館で「生誕100年 岡本太郎展」を5月8日(日)迄やつてゐる。それに合はせるやうに、先月發賣の雑誌『すばる』4月號が特集を組んでゐた。

 と云ふより、この雑誌には先日紹介されたChoriさんの小説『ビールの話』が載つてゐるので、勸められる儘に買つたもの。居酒屋でふと出會つた朋子さんと、飲み友達のやうにして附き合ひ出した主人公が一緒に新幹線に乘つて出掛ける話なのだが、うちの娘のやうに歴史に疎い朋子さんとの緩い會話や附かず離れずの距離感、京都の町並みなど、細やかな情景が目に浮かぶ。ご本人の朗讀を聞いた所爲か、彼のゆったりとした間合ひで讀むと、とても滑らかに言葉が染み渡る。この小説は本物だ。ますます彼から目が離せなくなる。

 そして、岡本太郎の特輯では「爆發は永遠だ」と、まづ山下裕二先生の對話形式の解説があり、文化人類学者の今福龍太と沖縄の大學教授、本浜秀彦の紹介文があり、バンドOKAMOTO'Sの澁谷、表参道探索、お笑ひのオードリー、若林正恭、現代美術作家、ヤノベケンジの體驗が載つてゐる。
 著作は一昨年の課題で幾冊か讀んだが、一風變はつた原色の派手な作品とは違つて、思考は至極真ッ當に、本質を見抜いてゐたのだ。矢鱈と注目されたこともあつただらうが、逆に畫壇から干されたこともあつたのだらう。併し、彼はいつも同じ、世の中が上へ下へと動いてゐるだけで、常に筋が一本通つてゐた。今にして思へば希有な存在であつた。

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