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2011年5月24日 (火)

役者繪

 東博で開かれてゐる特別展《冩樂》は見應があつた。副題に「役者は揃つた」とある通り、東博は勿論、歐米各地から集められた同じ作品を、實に考へ抜かれて展示してあるのだ。

 冩樂はたッた10箇月で姿を消したので、今でも誰か真相が掴めないが、今回の展示では、冩樂前の役者繪の歴史、制作統括(プロデューサー)役の蔦谷重三郎、同じ役者の同じ場面を描いた歌川豐國、勝川春英と並べて姿勢(ポーズ)の違ひ、筆の違ひを浮かび上がらせ、版が違ふと雲母摺(キラズリ)の背景の色の出方、冩樂の文字の位置、着物の色の出方の違ひなどが理解でき、また第二期、第三期の大首繪から全身像に變はり個性がなくなつて行く樣子、そして冩樂の影響を受けた後の世の作品、役者以外の相撲繪など、じっくりと觀られる。

 今回は時間もあり、春風亭昇太の語る音聲ガイドを耳にし乍ら巡ったので、いつも以上に身近に感じられた。説明文には歌舞伎の演目や筋書もあつて、よく練られた展示だと解る。震災で會期が延期されたが、じっくり觀て欲しいもの。私と同じやうに、きっと、冩樂が身近に感じられるだらう。

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