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2011年9月26日 (月)

九月文樂公演

 今月の東京での文樂公演はなかなかのもの。第一部は《壽式三番叟》《伽羅先代萩》《近頃河原の達引》の三本、第二部は《ひらがな盛衰記》《紅葉狩》の二本立て。

 特に普段は住大夫が語ることのない三番叟の翁を語り、開場45周年に加へ、格調高く、震災復興への願ひが隠つた名演であつた。《先代萩》は珍しく歌舞伎から人形浄瑠璃にされた作品で、既に歌舞伎で觀てゐたが、嶋大夫の乳母政岡とお家乘ッ取りを企む八汐との掛け合ひもべたな大阪辯で人情味たっぷりであつた。住大夫の得意とする〈堀川猿廻しの段〉は源大夫と藤蔵親子の熱演。併し、相變はらず源大夫の聲は聞き取り辛いのが殘念。

 《ひらがな》の大津の宿で襲はれて腰元お筆以外皆殺され、敵の中、山吹御前の亡骸を笹に括り附けて引き摺つて戻ると云ふ悲しい〈笹引きの段〉を呂勢大夫と清治組が哀愁漂ふ夜の場面を演じて光つてゐた。そして、能を主題として文樂に移した《紅葉狩》は歌舞伎と粗筋は全く同じでも腰元の數や馬上の人として現れない、刀は盗まれないが山の神は起こしに現れる等、微妙に違ふが、これはもうエンタテイメントとして平維茂と鬼姫の激闘を單純に樂しめた。
 若手の大夫、三味線、人形遣ひとそれぞれ技が磨かれ、向上してゐるのがはっきりと解り、樂しかつた。

 

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