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2011年9月15日 (木)

若礼

Expo_jacoulet_gd_eng 巴里に到着して旅装を解いて間もなく、地下鐵で國立圖書館へ。本を四隅に立てた意匠廣場の地下は全て藏書となつてゐるが、此処で「ポール・ジャクレイ」の展示があると知り、真ッ先に觀に行つた。初めて故に案内所へ行き尋ねたら、無料な上廣い館内の行き方まで丁寧に教へてくれた。英語の質問に全て佛語で返して來たが、何故か意味がよく判つた。併し、家族は珍紛漢紛(チンプンカンプン)で何故理解できたのか質問攻めに合ふ。右だの左だのその先にモニュメントがあるだの幾つかの單語から想像した筈なのだが、そこは察する氣持ちさへあれば判ると思つてゐたら、普通はさうではないらしい。

 南洋や日本の戰前戰後の風俗や人を木版畫で描いて人としか知らなかつたが、西洋と東洋の融和が繪に込められてゐた。調べてみると、お雇ひ外國人の息子として幼くして來日、ソルボンヌ大學を出てまた日本に戻り、義太夫を習ひ、日本畫に親しんだジャクレイの繪には、和の心がある。落款は「若礼」と彫ってある。成る程、真っ黒い瞳が印象的。水彩畫の原畫と新版畫(木版畫)の違ひ、版木も展示してあつて、南洋、日本、韓國、中國の風俗に分けてとても見易い。平面的な畫面に醸し出る佛蘭西の香りと和風の佇まひが面白い。かう云ふ人がゐたんだなあ。早速、古本で2003年に横濱美術館で開かれた展覧會圖録を取り寄せた。

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